【映画で学ぶ英語】『ノック 終末の訪問者』:初めての場所で人に話しかける表現
2023年4月26日 11:17
4月7日に公開された『ノック 終末の訪問者』は、予測不可能なストーリー展開で知られるM・ナイト・シャマラン監督の最新作。山小屋で休暇を過ごす家族が、突然謎の4人組に監禁される恐怖を描いている。
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今回はこの映画の冒頭のセリフから、人に話しかけるときの表現などを学習したい。
■映画『ノック 終末の訪問者』のあらすじ
ゲイのカップル、エリックとアンドリューの養子ウェンは、ペンシルベニア州の人里離れた山小屋で休暇を過ごしている。
ウェンが外でバッタを捕まえていると、見知らぬ大男が彼女に話しかけてきた。レナードと名乗るその男は、しばらくウェンと気さくに話し合っているが、やがて真顔になって彼女に頼みがあると言い出した。
何とレナードは、世界を滅亡から救うため、ウェンと彼女の両親に協力してもらいたい、と言うのだ。レナードの仲間が手製の武器らしいものを持っているのを見て不安になったウェンは、山小屋に逃げ帰り、両親に急を告げる。
しかし、ウェンの後を追ってきたレナードたちは山小屋に押し入ってエリックとアンドリューを縛り上げ、突然の訪問の理由を話し始めるのだった。
■今回の表現
今回の表現は映画の冒頭から、レナードがウェンに話しかけるときのセリフをとりあげる。
I’m not from around here, but I was hoping to make some new friends. Can I talk to you for a little bit?
「私はここのものではないのだが、友達をつくりたいと思っていて、君と話してもいいかな」
■表現解説
今回とりあげたセリフは、日常会話でよく使う表現が3つ含まれているので、そのまま覚えておきたい。
最初の文、I'm not from around hereは「私はこの街、この土地に長く住んでいない」という意味。たとえば道を尋ねられて答えられないときに、Sorry I don't knowと言った後に、付け加える。Fromとhereの間にaroundがあることを忘れないようにしよう。
2つ目の文、I was hoping ~は、パーティに参加したとき「友達をつくりたいと思っていた」と言いたいときに使える。
この文では、過去進行形が用いられていることがポイントだ。
過去進行形は、過去に継続して行われていた動作を表すのに用いられ、単純過去より動作の継続性が明示される。Know(知っている)などのように、動詞自体に継続性が含意される場合には、進行形にはならない。たとえばI was knowingという過去進行形をつくることはできないのである。
最後の文、Can I talk to you for a little bit?は「話をしてもよいか」と人に話しかけるときの常套句。Talk toと似た表現でtalk withがある。意味はほぼ同じであるが、withを使うと「互いに話し合う」ということが強調されるため、押し付けがましくないと感じる人も多いようだ。
これに対してtalk toには、「話す」という意味に加えて、「一方的に話しかける」という積極的なニュアンスがある。(記事:ベルリン・リポート・記事一覧を見る)