英語の「must」と「have to」、どちらも同じ意味? その違いは?
2023年4月18日 08:15
「must」と「have to」は、どちらも「~しなければならない」という意味で使われることは知っているだろう。
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・You must do your homework.
・You have to do your homework.
このように、「must」と「have to」がほぼ同じ意味で使われることは多い。だが両者は、若干ニュアンスが異なることに注意が必要だ。今回は、「must」と「have to」の違いについて基本を確認しておこう。
■義務の「must」
まず、義務の意味で使われるケースを確認しよう。「must」で大切なことは、法律、規則、ルールなどで決まっているからしなければならない、という場合が多いことだ。
・You must check in 30 minutes before the flight.
・You must wear a mask in the plane.
また、「must not(mustn’t)」という否定形では、規則やルールによって「~してはならない」という禁止を表す。
・You must not smoke in the office.
・You mustn’t arrive late.
■義務の「have to」
「have to」も「~しなければならない」という意味で用いられるが、「must」と違って規則やルールで決められた義務を表すことは少ない。シンプルに必要性を表す場合に用いられる。
・You have to study if you want to get a high score.
・I have to go home now because I have a lot to do.
どちらの例も、ルールとして決まっていることではなく、そうしなければならない必要(necessary)があるから、「~しなければならない」と言っている。
注意が必要なのが「have to」の否定形、「don’t have to」だ。「must」の否定形は「~してはならない」という禁止を表したが、それとまったく異なる。「don’t have to」は「~する必要はない(not necessary)」を表すのだ。
・I don’t have to go home tonight.
これは「今夜、家に帰る必要はない」だが、この場合、必要がないだけで帰りたければ帰ってもかまわないわけだ。
■可能性の「must」と「have to」
「must」には「~に違いない」という、可能性を表す使い方もある。「can be」と同じ意味だが、それよりももっと可能性が高いことには「must」を使う。ニュアンス的には、100%ではないがほぼそれに近い確実さと言っていいだろう。
・I called the company, but a little kid answered the phone. I must have the wrong number.
会社に電話したところ幼い子どもが出た。たまたま会社に子どもがいて、その子が電話に出た可能性がないとは限らないが、この場合、まず自分が電話番号を間違ったと考えてよいだろう。可能性としての「must」はこのようなケースで使われる。
同じく「have to」も「~に違いない」という意味で使われることがある。この意味で「have to」を使う場合は、「must」よりもさらに確実性が高く、それ以外の可能性がほとんど考えられない場合だ。
「must」ほど頻繁には使われないが、このような使い方もあことは覚えておこう。先の例文を踏まえると、
・It has to be the right number, because there is no explanation why this is the wrong number even though I’m getting that kid.
のように使う。(記事:ムロタニハヤト・記事一覧を見る)