【注目銘柄】エスケイジャパンは業績上方修正を見直し決算発表を先取り、割安株買いが再燃
2023年4月7日 09:36
■年初来安値504円からの底上げ幅を拡大
エスケイジャパン<7608>(東証スタンダード)は、前日6日に28円高の580円と3営業日ぶりに急反発して引け、今年3月14日に突っ込んだ年初来安値504円からの底上げ幅を拡大させた。同社株は、今年4月14日に2月期決算の発表を予定しており、今年1月12日に発表した目下集計中の前2023年2月期業績の上方修正を見直し、次期2024年2月期業績への期待を高めて低位値ごろの割安株買いが再燃した。同社の筆頭株主で同社を持分法適用会社としているラウンドワン<4680>(東証プライム)が、6日前場取引終了後に発表した今年3月の月次売上高で、アミューズメント施設が前年同月比21.2%増と続伸したことも、クレーンゲーム市場の一段の活況につながりキャラクター商品を拡大させるとして業績期待を高めている。
■クレーンゲーム市場向けのキャラクター商品が堅調に推移
同社が4月14日に発表を予定している前2023年2月期業績は、期初予想より売り上げを7億円、営業利益、経常利益をそれぞれ3億円引き上げ、売り上げ95億円(前々期比46.4%増)、営業利益5億3000万円(同16.5%増)、経常利益5億3000万円(同12.4%増)と見込み、期初の1ケタ増益予想から2ケタ増益と伸ばし、純利益は期初予想を据え置き3億4000万円(同1.7%増)とした。キャラクターエンタテインメント事業では、クレーンゲーム市場向けに「サラブレットコレクション」や「星のカービイ」などのキャラクター商品の受注が堅調に推移し、キャラクター・ファンシー事業では、お菓子キャラクターの「たべっ子どうぶつ」商品や「星のガービイ」、「ポケットモンスター」などの定番キャラクター商品の販売が好調に推移したことなどが要因となった。
次期2024年2月期業績の動向については、4月14日の決算発表時の業績ガイダンスを待たなければならないが、インバウンド需要の回復とともに外国人観光客のクレーンゲーム人気の高まりや、ラウンドワンの米国での積極事業展開などから続伸への期待が高い。東洋経済会社四季報最新号では、次期純利益を4億6000万円と観測している。なおラウンドワンは、2021年11月に同社株式を466円で32.83%取得し筆頭株主(現在の保有比率は32.57%)になるとともに、同社を持分法適用会社とした。
■低位値ごろ妙味も手掛かりにまず昨年10月高値にチャレンジ
株価は、昨年10月に新型コロナウイルス感染症の第7波収束でアフター・コロナ人気を高めて658円高値をつけ、いったん472円と調整し650円と持ち直したものの、今期業績の上方修正時には戻り売りも出て下値を探り、25日移動平均線固めから金融システム不安による世界同時株安の波及で年初来安値504円へ再調整した。同安値からは売られ過ぎとして再度の600円台回復に挑戦中である。低位位値ごろ妙味も意識され、まず昨年10月高値658円へチャレンジし一段の上値追いに進もう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)