近鉄百貨店上本町店、5年ぶりの大規模リニューアル 地域密着型店舗へ
2023年4月6日 08:19
近鉄百貨店は、大阪市の上本町店(天王寺区上本町)で、2018年以来となる5年ぶりの大規模リニューアルに入った。地域密着型店舗への転換を目指して進めているもので、2~3月に先行オープンした一部店舗を含め、8月まで新規出店が順次続くほか、地域住民に喜ばれる店舗を目指して売り場改装を段階的に進める。
【こちらも】大阪・交野に商業施設「トナリエ星田」オープン、新街区拠点の地域密着SC
リニューアルの目的は、近鉄百貨店が打ち出している地域密着型店舗の「地域共創型タウンセンター」への転換。近接する高級住宅街の住民に好まれる店舗を集めると同時に、ローコスト化を推進し、収益力を高める。
2階では近鉄百貨店とハンズ(旧東急ハンズ)がコラボした地域密着型店舗「プラグスマーケット」を4月26日にオープンするほか、全国初出店となる複合セレクトショップの「ラコレクション」、衣料の「デッサン」が同時に登場する。8月にはメンズ、レディースファッションの「シェア」が出店を予定している。
7階では総合買取サロンの「タイムレス」、学習塾の「個別教室のトライ」が3月に登場したのに加え、オフィスの導入を今秋をめどに検討する。8階はライフスタイル雑貨の「レイクアルスター」が2月に出店したほか、インテリア雑貨の「アミブルージュ」などがリフレッシュオープンする。
今後、1階の化粧品売り場をリニューアルしてライフスタイルショップを導入するとともに、3階にファッションだけでなく、雑貨や食品を展開する店舗を誘致する。総投資額は約7億円。近鉄百貨店は1.7億円の増益を見込んでいる。
上本町店は大正時代の1926年に開業した三笠屋百貨店が前身。現在は12階建て、売り場面積約3万4,000平方メートルのターミナルデパートで、大阪市を代表する文教地区である周辺住宅街の住民を主な顧客にしている。(記事:高田泰・記事一覧を見る)