百貨店とSCの2月売上、12カ月連続で前年上回る 全国的に売り上げ増
2023年3月25日 09:52
日本百貨店協会と日本ショッピングセンター協会が2月度の売上高を発表。行動制限の解除に加えて、イベント需要やセレモニー需要も好調だったことで、引き続き売上が増加したことが分かった。
■百貨店は12カ月連続で前年上回る
23日、日本百貨店協会が2023年2月度の全国百貨店売上高概況を発表した。売上高は前年同月比(店舗数調整後)20.4%増の3,083億6,812万1,000円となり、12カ月続で前年同月を上回った。
インバウンド需要や高額商品が引き続き好調だったことに加えて、まん延防止等重点措置の反動、恵方巻やバレンタインなどの季節イベントも好調。衣料品や服飾雑貨では卒業式や入学式、結婚式などのセレモニー需要だけでなく、春物商材も動いた。
■都市別、地区別は全て前年上回る
都市別や都市以外の地区別は全て前年同月を上回った。都市では札幌(前年同月比:37.6%増、以下同じ)、東京(20.4%増)、名古屋(24.9%増)、京都(23.2%増)、大阪(28.7%増)、福岡(30.4%増)などで特に好調。都市以外の地区では中部(18.2%増)、四国(16.7%増)、九州(16.8%増)が伸びている。
商品別売上高も全て前年同月を上回った。特に紳士服・洋品(25.4%増)、婦人服・洋品(32.4%増)、身の回り品(29.4%増)、化粧品(22.3%増)、美術・宝飾・貴金属(16.4%増)、菓子(20.2%増)、総菜(10.5%増)、食堂・喫茶(51.2%増)などが大きく伸びている。
■ショッピングセンターも飲食や冬物が好調
24日、日本ショッピングセンター協会が2023年2月度のSC販売統計調査報告を発表した。売上高は前年同月比19.9%増の4,420億7,738万6,000円となり、百貨店同様に12カ月連続で前年同月を上回った。
行動制限が無くなったことで外出機運が高まったため、全国的に来館者数が増加。節分やバレンタインなどのイベント需要や卒業式、入学式に向けたセレモニー需要も高かった。業種別では旅行や出張による来館者数が増えたことで飲食や土産物が好調。気温低下に伴う冬物商品の消化と2月後半の気温上昇で春物商品が動いた。
■都市部では北海道や福岡が好調
売上のうち、テナントが前年同月比23.8%増の3,521億7,032万円。キーテナントが同6.9%増の899億706万6,000円となり、全体同様に12カ月連続で前年同月を上回った。
百貨店と同じく大都市やその他の地域は全て前年同月を上回った。都市では札幌市(前年同月比:65.2%増、以下同じ)、仙台市(30.7%増)、千葉市(21.1%増)、東京区部(25.3%増)、名古屋市(29.0%増)、京都市(24.5%増)、大阪市(37.3%増)、広島市(37.8%増)、福岡市(46.5%増)が特に伸びている。
その他の地域は全て2桁割合のプラスで、その中でも北海道(76.9%増)、東北(21.2%増)、中部(21.8%増)、北陸(20.5%増)が大きく伸びている。(記事:県田勢・記事一覧を見る)