14日の中国本土市場概況:上海総合は0.7%安で反落、「国策銘柄」物色で下値限定

2023年3月14日 17:18

*17:18JST 14日の中国本土市場概況:上海総合は0.7%安で反落、「国策銘柄」物色で下値限定
14日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比23.38ポイント(0.72%)安の3245.31ポイントと反落した。


外部環境の不透明感が嫌気される流れ。米地銀の破綻が相次ぐ中、昨夜の米株市場では銀行株の売りが継続した。金融危機(リーマンショック)以降で最大規模の経営破綻とあって、世界的に金融システム不安が広がっている。また、中国であす、今年1〜2月の各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)がまとめて公表されることも気がかり材料となった。内容を見極めたいとするスタンスが買い手控えにつながっている。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が前日閉幕し、経済重視のスタンスが確認されたことはプラスだ。「国策銘柄」を物色する動きは続いている。(亜州リサーチ編集部)


業種別では、エネルギー関連の下げが目立つ。広匯能源(600256/SH)が3.6%安、中国石油天然気(601857/SH)が2.3%安、中石化石油工程技術服務(600871/SH)が1.9%安で引けた。そのほか、タンカーの中遠海運能源運輸(600026/SH)がストップ(10.0%)安、招商局能源運輸(601872/SH)が5.3%安で取引を終えている。


金融株もさえない。中国人寿保険(601628/SH)が3.9%、中国平安保険(601318/SH)が2.2%、杭州銀行(600926/SH)が2.5%、中国国際金融(601995/SH)が2.2%、国聯証券(601456/SH)が2.6%ずつ下落した。消費関連株、素材株、インフラ関連株、医薬品株、不動産株なども売られている。


半面、半導体や通信・ネットワークなど「デジタル中国」戦略で恩恵のある銘柄群はしっかり。杭州士蘭微電子(600460/SH)が4.4%高、三安光電(600703/SH)と三六零安全科技(601360/SH)がそろって3.1%高、中国聯通(600050/SH)が2.1%高と上昇した。公益株、軍事関連株の一角も買われている。


一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が3.03ポイント(1.03%)安の291.76ポイント、深センB株指数が8.70ポイント(0.73%)安の1176.53ポイントで終了した。

亜州リサーチ(株)《CS》

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