50代の副業は定活にもおすすめ
2023年3月13日 08:06
50代の人の中でも、副業に関心を持っている人は多いだろう。副業は収入が増やせることが魅力だが、50代はセカンドキャリアにもメリットがある。本記事では、定活や生きがいを見つけるのに、副業を活用する方法について紹介する。
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■定活とはセカンドキャリアの準備
定活とは、「定年前活動」の略語である。人生100年時代において、リタイア後をどのように過ごすかはシニア世代にとって重要なテーマだ。
だが仕事に追われる日常においては、将来についてじっくり考える余裕はない。結果、老後の人生設計が曖昧なまま定年を迎えてしまうのである。こうした状況に陥るのを避けるため、セカンドキャリアの充実を目的とした事前準備である、定活の必要性が増してきているのだ。
2022年9月、ストリートアカデミー(スキルマーケット「ストアカ」を運営)は、『今から始める「定年前活動」』に関するアンケート調査の結果を発表した。この調査は、ストアカで学ぶ40代以上の既婚女性ユーザー594名を対象に実施されている。
調査によれば、約半数が金銭面以外で夫の退職後の生活に不安があると回答した。加えて、夫に定活をして欲しいと約70%が回答している。その理由には、生きがいによる精神面での充実、そして脳機能の低下といった健康面を心配する声が多かった。
また、定年後は生活環境とともに人間関係も変化する。それまで中心であった、会社など勤務先での人間関係からは切り離されるのだ。そのため、新しい人間関係を事前に作っておくことも、老後の生活を充実させるためには欠かせない。定活を行うことで、あらかじめ新しい人脈を築き、スムーズなセカンドキャリアへの移行が可能となる。
■副業は老後の生きがいを見つけられる機会
50代を含め、収入増を目的として副業を始める人は多い。だが50代の場合は、定活を副業の目的に加えてはどうだろうか。会社など勤務先での立場が明確になってきている段階において、見据えるべきは将来の人生設計である。これまでの時間の使い方を見直し、老後の生活に向けた事前準備として、副業を活用するのである。
副業を選ぶ際、新しい分野への挑戦やスキル習得に対して、後ろ向きな気持ちになることもあるだろう。その場合は、クラウドソーシングやスキルマーケットでの副業がおすすめだ。
これまで培ったスキルやノウハウを活用しやすいため、安定的に副業案件を獲得できるからだ。特にスキルマーケットは、”教える”副業にも適しているため、講師として活動したい人に向いている。
しかし50代から副業を始めるなら、ぜひ新しい分野への挑戦がおすすめだ。老後の時間は自由であり、現在のキャリアについて先を見越して考える必要もない。つまり、白紙の予定表を手にしているのである。
仕事や子育てで諦めていたこと、以前から温めていた夢を形にする絶好の機会なのだ。定年後に再雇用を目指すのではなく、老後に楽しみながら続けられる仕事を見つけるのも、セカンドキャリアの充実に有効である。
責任は伴うものの、副業は低いリスクとプレッシャーで行うことができる。オンラインで完結できる副業が多いため、生活スタイルを維持しながら、地方など離れた場所の案件にも取り組めるのだ。50代の人たちには、定活や老後の生きがいを見つける機会として、副業を始めるのもおすすめである。(記事:西島武・記事一覧を見る)