JR東、グループ初の木造商業施設「nonowa国立SOUTH」着工 東京・国立で
2023年3月7日 16:04
JR東日本グループのJR中央線コミュニティデザインと、建設大手の大林組は、東京都のJR国立駅南口(国立市中)に、JR東日本グループ初となる木造商業施設「(仮称)nonowa (ノノワ)国立 SOUTH(サウス)」の建設工事に3月中旬から着手する。木柱と鉄骨の梁(はり)のハイブリッド構造で、2024年春に開業する予定。
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nonowa国立 SOUTHは、約840平方メートルの敷地に建つ4階建て延べ約2,500平方メートル。出店する店舗名は明らかになっていないが、物販、飲食、各種サービスの店舗が入居する。
この計画は2022年11月、国土交通省から先導的な木造建築物で脱炭素社会の実現に資すると認められ、2022年度サステナブル建築物等先導事業に採択された。構造材など各所に木材を利用することで、1ヘクタールのスギ人工林が吸収する二酸化炭素17年分に相当する約150トンを固定できる。使用する木材は地元の多摩産になる。
建設場所は防火地域内。構造部に大林組の耐火技術を採用した木柱と、鉄骨の梁を組み合わせた。加えて接合部にプレキャスト鉄骨鉄筋コンクリート造りを採用して熱伝搬を抑え、1階木柱の1メートルの高さまで鉄筋コンクリート造りとすることで性能を高める。
商業施設はこれまで、強度や耐火性能を考慮して鉄筋コンクリートや鉄骨、鉄骨鉄筋コンクリートの工法で建築されることが一般的だった。だが強度や耐火性能に優れた木材由来の建築資材開発や、建築基準法改正などの規制緩和、地球環境保護のための木材利用から、低層の木造商業施設が都市部で増えている。
日本初の耐火木造大型商業施設「サウスウッド」が2013年、横浜市都筑区にオープンしたのをはじめ、丸井グループは東京都渋谷区の商業施設「渋谷マルイ」を木造主体で建て替える方針を打ち出している。(記事:高田泰・記事一覧を見る)