コロナ破たん、勢い止まらずも正常化への機運は高まる 東京商工リサーチ

2023年1月21日 15:59

 東京商工リサーチは20日、新型コロナウイルスの影響で1月に破たんした国内事業者数が、同日時点で134件(負債1,000万円以上)に達したと発表した。2022年9月から12月まで4カ月連続で200件を超えるなど、引き続き増勢は強い。

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 外出関連の事業者を中心に業績がコロナ前水準に戻らない状況が続くが、新型コロナの感染法上の分類が見直される方向となり、関連銘柄は株価を急上昇させた。正常化への機運が高まり、足もとで資金繰りの厳しい中小事業者においても回復の時期が近づきつつある。

 ジョンズ・ホプキンス大学の集計によれば、日本時間21日午後1時時点における直近4週間の新規感染者数は、日本が世界最多の405万人で、2位米国の2.5倍以上の水準。厚生労働省の発表によれば、20日に確認された国内の死亡者数は425人で、こちらも高い水準が続く。一方、入院者数や重症者数は減少に転じており、第8波がピークアウトしたとの見方もある。

 岸田首相は20日、新型コロナウイルスの感染症法上の分類を「5類」へ変更する方針を示した。現在の分類は2類以上に相当する「新型インフル等感染症」で、予定通り変更された場合、国や自治体は入院勧告や外出自粛を要請できないこととなる。

 マスク着用にかかるルールも見直しが予定されており、屋内での着用が原則不要となりそう。松野官房長官は同日、水際対策の見直しについても示唆し、約3年続いたコロナ禍の生活が正常化に向かうこととなる。

 20日の株式市場では、いわゆるリオープン銘柄の株価が大きく伸びた。新型コロナの感染症法上の分類が変更されるとの方針を受けての動きで、百貨店、旅行代理店、ホテル、エアラインなどの上昇が目立った。5類への分類変更の時期は4月と示されており、外出関連の企業が実際に恩恵を受けるのはそれ以降の話ではあるが、大手から中小まで、コロナ前水準への回復に期待が高まる。

 かかる状況下、東京商工リサーチの調査によれば、新型コロナウイルスに関連する1月の経営破たん事業者数が20日時点で134件(負債1,000万円以上)に達した。コロナ発生以降の累計件数は5,229件(負債1,000万円未満を含む)となる。

 破たん企業(負債1,000万円以上)が雇用していた従業員数の累計は、判明している数だけで4万5,261人となった。2022年からは、従業員50人以上の破たんが増えており、2023年はすでに2件が確認された。

 日本ではコロナ第8波の感染拡大が続く中、多くの事業者で業績がコロナ前水準まで回復しない状況が続く。2022年後半よりコロナ破たんが増えているのは、コロナによる売上減少に加え、物価高によるコスト上昇や、ゼロゼロ融資の元本返済開始といった複数の要因がある。それでも、出口の見えなかったコロナ禍の終わりが示されたことは、多くの事業者にとってポジティブと受け取られている。(記事:dailyst・記事一覧を見る

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