11日の中国本土市場概況:上海総合0.2%安で続落、消費関連株に売り
2023年1月11日 16:50
*16:50JST 11日の中国本土市場概況:上海総合0.2%安で続落、消費関連株に売り
11日の中国本土市場は、主要指標の上海総合指数が前日比7.67ポイント(0.24%)安の3161.84ポイントと続落した。
重要な経済指標の発表前に買いが手控えられる流れ。中国ではあす12日、昨年12月の物価統計、13日に貿易統計が公表される。内容を見極めたいとするスタンスが強まった。もっとも、下値を叩くような売りはみられない。中国リオープン(経済再開)の進展が改めて材料視され、指数はプラス圏で推移する場面もみられた。(亜州リサーチ編集部)
業種別では、消費関連の下げが目立つ。化粧品の上海家化聯合(600315/SH)が2.6%安、百貨店の王府井集団(600859/SH)が2.3%安、自動車の長城汽車(601633/SH)が2.0%安、食品の仏山市海天調味食品(603288/SH)が1.6%安、免税店の中国旅遊集団中免(601888/SH)が1.5%安、スーパーの永輝超市(601933/SH)が1.4%安で引けた。
ITハイテク株も安い。IC設計の上海韋爾半導体(603501/SH)とフィンテック中国大手の恒生電子(600570/SH)がそろって2.3%、LED基盤・チップ中国最大手の三安光電(600703/SH)が2.2%、携帯端末ODM(開発・製造受託サービス)の聞泰科技(600745/SH)が1.7%ずつ下落した。
医薬品株もさえない。江蘇恒瑞医薬(600276/SH)が2.4%安、広州白雲山医薬集団(600332/SH)が1.2%安、上海復星医薬集団(600196/SH)が1.1%安で取引を終えた。素材株、運輸株、軍事関連株、証券株なども売られている。
半面、石炭株は高い。広匯能源(600256/SH)が8.4%、エン鉱能源(600188/SH)が7.8%、中国中煤能源(601898/SH)が5.9%、中国神華能源(601088/SH)が5.0%ずつ上昇した。冬季の需要増が意識されたほか、燃料炭相場の高値推移や昨年後半の販売持ち直しなどを受け、業績の上積みも期待されている。
保険・証券株もしっかり。中国太平洋保険(601601/SH)が3.8%高、中国平安保険(601318/SH)が3.0%高、中国人寿保険(601628/SH)が1.6%高、招商銀行(600036/SH)が1.8%高、中国郵政儲蓄銀行(601658/SH)が1.7%高と値を上げた。
一方、外貨建てB株相場は、上海B株指数が2.00ポイント(0.70%)安の285.99ポイント、深センB株指数が5.92ポイント(0.50%)安の1186.24ポイントで終了した。
亜州リサーチ(株)《FA》