車種選択にあたって検討する内容 その3 損得勘定
2023年1月9日 08:11
車の選択方法に関して、これまで経営者の資質や、個人の好みの問題について触れて来たが、最終章として損得勘定等に触れておきたい。
【前回は】車種選択にあたって検討する内容 その2
経済的に余裕が有り余っていて、衝動買いして、もし失敗した場合でも気にせずに代替出来れば良いが、一般人にはそうは行かないだろう。
利便性やお財布の負担も考えて、少し趣味性の部分を横に置いて、車選びについて解説しておこう。
●リセールバリューが高い車
車を保有して、「乗り潰す」主義の人以外は、一定期間とか一定距離を走行したらその車を処分して、次の車に「代替」する。
その車を残しておける、複数保有が不可能なら、今まで乗っていた車は(1)「新車の下取りとしてディーラーに引き取らせる」、(2)「専門業者に買取りさせる」、(3)「親戚や友人、知人に無償か有償かは別として譲り渡す」のいずれかになる筈だ。
「リセールバリュー(英語:resale value)」とは、一度購入したものを販売する際の、再販価値のことで、手放す際の価値、値段のことだ。一般人なら出来るだけ高値で手放して次の車の購入資源にしたいだろう。
●中古車市場で人気のある車
中古車の人気は、車種自体の評判が良く、ボディカラーが一般受けする無難な塗色か、人気色であることや、上級機種で装備が充実している等々の要素で左右される。
関西では、乗用車の80%以上は「白」「黒」「シルバー」の3色で占められている印象がある。特に好みが無ければ、この3色から選べば良いだろう。
その他の色の場合は、そのメーカーがテーマカラーに選んだ塗色の方が無難であり、有利である。
一般受けしない塗色が好みなら、手放す場合にハンディがあることは、覚悟しておく必要がある。
中古車販売店の立場から言うと、同じ車種、同じ機種、同じ装備で程度も同等、殆ど同じ位の走行距離の2台で、人気色と不人気色があれば、当然人気色が売れ易い。
売れ残って在庫期間が2カ月余分にかかるなら、その間の駐車場代金程度の価格差をつけて、早く処分したいと考える。
だから、不人気色の車は相対的に下取り価格、買取り価格が低くなり、逆に中古車で買うなら割安に手に入る。
上級機種なら、購入後に後付けするよりも最初から充実装備がされているから、中古車として売り易い。
要は、自分がその車種の中古車を探す場合に、どんな車が欲しいかの視点で考えれば良いのだ。
オプションで「サンルーフ」を選んだ場合、その装備を楽しんだ上に、新車装備の価格分までは下取り価格に上乗せは無くても、それなりの加算が期待できる。
●ディーラーとの相性
筆者は保有車両の点検整備、故障修理、車検等は、正規ディーラーで行うことをお勧めする。つまり、継続的にそのディーラーと付き合うので、利用に際しての利便性も大きな要素である。
午前に車を持ち込んで、夕方までに完了する様な場合で代車を利用しない場合、公共交通機関からのアクセスが便利な方が良い。待っている間に別の用事を片付けられる。
担当営業マンとの相性や、サービスフロントとの関係も大事な項目である。
●その他の要因
オーナーズクラブの存在も人によっては大事な要因だろう。
個性の強い外車の場合には、その車種のベテランユーザーや、専業の整備業者の存在も大きな要因となる。
いずれにしても、先ずは自分の好みを基本に、塗色にしても装備にしても、同じ選択をするならリセールバリューにも気を配って車選び、車種選びをしたい。(記事:沢ハジメ・記事一覧を見る)