H2O、食料品の共同購入で万代と合弁会社 2023年2月に設立へ

2022年12月21日 16:38

 エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングは20日、取締役会を開き、関西を地盤とする食品スーパーの万代と商品の共同購入などで合弁会社を設立することを決めた。両社が50%ずつ出資し、2023年2月に合弁会社がスタートする。

【こちらも】H2O、関西のスーパー・万代と業務提携 共同調達やPB共同開発へ

 合弁会社は「エイチエムトレーディング」。本社を大阪市北区角田町に置き、H2Oリテイリンググループの永田靖人阪急オアシス社長が代表取締役社長を務める。食料品の輸入、卸売・販売などの事業を進める。

 合弁会社の設立は2021年に締結した包括業務提携に関する基本合意の一環。基本合意では、プライベート商品の共同開発、物流機能の相互利用、ITシステムの共同開発、脱炭素・SDGs(持続可能な開発目標)の推進などとともに、商品の共同購入を掲げている。

 輸入業務の一元化により、コスト削減と品ぞろえ強化を図る狙いを持つ。H2Oリテイリングはスーパーマーケットを中心とする食料品事業を、グループ内で百貨店事業と並ぶ第2の柱に育てる意向で、アフターコロナの厳しい時代に販売を強化する戦略を支えることを意図している。

 さらに関西商圏の制圧を狙う「関西ドミナント化戦略」でも、大阪府、京都府、兵庫県、奈良県、三重県の2府3県に150店以上を出店し、2022年2月期決算で3,700億円以上の売上高を持つ万代を欠かせないパートナーとしている。

 万代はこれまでセブン&アイ・ホールディングスとも業務提携していたが、9月に解消した。事業戦略が折り合わなかったとみられ、セブン&アイ・ホールディングスが予定していた万代への出資が見送られている。この結果、万代側もH2Oリテイリングとの提携に軸足を置き、今後の事業戦略を進めていくとみられている。(記事:高田泰・記事一覧を見る

関連記事

最新記事