宝くじは、投資かギャンブルか!?
2022年12月10日 08:57
●年末ジャンボ宝くじが発売
1等前後賞合わせて10億円が当たる年末ジャンボ宝くじが、12月23日まで発売されている。毎年この時期は宝くじでの一獲千金を夢見て、販売所には長蛇の列ができる。
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海外でも宝くじはあり、賞金は1000億円を超えるのものもある。米国では貧困層での購入額が多いと言われている。
一方で、日本人の4分の3は宝くじを買った経験があると言われている。株式投資などの投資は嫌いなのに、宝くじは好きな日本人というイメージがある。
還元率が低いと言われる宝くじが人気なのはなぜか?そもそも宝くじはギャンブルのようなものなのか?
●年末ジャンボ宝くじが当たる確率は?売上は減少傾向
年末ジャンボ宝くじの1等が当たる確率は、約2,000万分の1と言われている。
これは落雷による死亡事故(約70万分の1)の約30倍近い確率となる。
宝くじの売上は2005年度の1兆1,047億円をピークに減少傾向にあり、2021年度は8,133億円だった。
売上は当選金として当選者に46.2%が支払われ、印刷経費(14.9%)、社会貢献広報費(1.4%)を除いた37.5%は収益金として、公共事業費や教育及び福祉施設の改修費などに使われている。(宝くじ公式サイト参照)
宝くじは競馬・競輪などと同じく、公営ギャンブルとして位置づけられており、その還元率は50%を超えないように法律で定められている。この還元率は、他の公営ギャンブルに比べて最も低い数字だ。
売上減少の背景には、購入者層の高齢化や、スポーツ振興くじ(toto)などくじの多様化といった原因が言われている。
●投資?ギャンブル?
資金を増やす目的という意味では、株式投資などの投資も宝くじも変わりはない。
宝くじのリターンは1等であっても限定的であるのに対し、株式投資などは無限である。
短期で一獲千金を狙う宝くじと、投資信託のように長期で積み立てていく投資とは大きく性質が異なる。
実質ギャンブルである宝くじが、射幸心を煽るCM広告を規制なく流していることへの批判もある。
とは言っても、1口数百円だけで、一瞬で、しかも非課税で1億円を得られる金融商品はない。
宝くじも投資も予測不可能で、許容範囲を超えた現預金を失わない程度に、という点では同じかもしれない。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)