14日の香港市場概況:ハンセン1.7%高で続伸、中国不動産セクターに買い

2022年11月14日 18:00

*18:00JST 14日の香港市場概況:ハンセン1.7%高で続伸、中国不動産セクターに買い
週明け14日の香港市場は、主要73銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比294.05ポイント(1.70%)高の17619.71ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が112.49ポイント(1.92%)高の5979.80ポイントとそろって続伸した。売買代金は2049億780万香港ドルに拡大している(11日は1825億8590万香港ドル)。


中国経済対策の期待感が相場を押し上げる流れ。複数メディアが報じたところによれば、中国人民銀行(中央銀行)などは、資金調達支援の強化などデベロッパー支援策16項目を金融機関にこのほど通知したもようだ。ただ、指数は引けにかけて下げ幅をやや縮小。中国では、あす15日(日本時間午前11時ごろ)に10月の各種経済統計が公表される(小売売上高や鉱工業生産、固定資産投資など)。内容を見極めたいとするスタンスも漂った。(亜州リサーチ編集部)


中国不動産セクターが全体相場をけん引。ハンセン指数の構成銘柄では、碧桂園HD(2007/HK)が45.5%高、碧桂園服務HD(6098/HK)が26.7%高、龍湖集団HD(960/HK)が16.5%高、中国海外発展(688/HK)が9.0%高と値を上げた。


ゼネコンや建機、鉄鋼、セメントなどインフラ建設関連も高い。中国中鉄(390/HK)が2.7%、中国鉄建(1186/HK)が2.2%、中聯重科(1157/HK)が16.4%、中国龍工HD(3339/HK)が5.8%、鞍鋼(347/HK)が5.6%、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が8.9%、華潤水泥HD(1313/HK)が8.4%、安徽海螺水泥(914/HK)が7.0%ずつ上昇した。


医薬品セクターも上げが目立っている。中国神威薬業集団(2877/HK)が18.0%高、康希諾生物(6185/HK)が12.3%高、緑葉製薬集団(2186/HK)が7.7%高、石薬集団(1093/HK)が6.8%高で取引を終えた。


中国金融セクターもしっかり。招商銀行(3968/HK)が7.5%高、中国郵政儲蓄銀行(1658/HK)が2.0%高、中国平安保険(2318/HK)が6.2%高、中国人寿保険(2628/HK)が3.5%高、海通証券(6837/HK)が3.7%高、華泰証券(6886/HK)が2.5%高で引けた。


半面、旅行関連の銘柄群はさえない。中国国際航空(753/HK)が6.1%、中国南方航空(1055/HK)が3.1%、中国東方航空(670/HK)が1.0%、携程集団(9961/HK)が5.9%、縦横遊HD(8069/HK)が1.3%ずつ下落した。


一方、本土市場は反落。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.13%安の3083.40ポイントで取引を終了した。旅行関連株が安い。石炭株、自動車株、公益株、素材株、半導体株、酒造・食品株の一角なども売られた。半面、不動産株は高い。金融株、医薬品株も買われた。

亜州リサーチ(株)《FA》

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