【映画で学ぶ英語】『ダーティハリー4』の映画史に残る名言

2022年10月20日 08:21

 1983年に公開された『ダーティハリー4』は、クリント・イーストウッド主演のアクション映画「ダーティハリー」シリーズの4作目。イーストウッド自らが監督も務め、同シリーズ中最高の興行収入を達成したヒット作である。

【こちらも】【映画で学ぶ英語】『サンセット大通り』の映画史に残る名言

 今回はこの映画から、主人公・ハリー・キャラハンのキメゼリフである「Go ahead, make my day」の使い方を学習しよう。

■映画『ダーティハリー4』のあらすじ

 犯罪と戦うためには法律も無視する刑事・ハリー・キャラハン。彼が犯罪者を捕まえても、裁判所は違法捜査を理由に容疑者を釈放してしまう。とは言え、結果を出すキャラハンを上司はクビにするわけにもいかない。

 ある日キャラハンは、犯罪組織のボスを偽の証拠で脅し、心臓発作で死なせてしまった。困った上司は、ほとぼりが冷めるまでキャラハンに「休暇」をとらせることにする。

 それでも、彼に恨みを持つ犯罪者たちが彼を襲撃して、次々と大事件が起きる始末。堪忍袋の緒が切れた上司は、殺人事件の捜査という名目で、キャラハンを海岸の街・サン・パウロ(ロケ地はカリフォルニア州サンタ・クルーズ)に左遷するのだが・・。

■映画『ダーティハリー4』の名言

 映画の序盤、キャラハン刑事が常連の飲食店に押し入った強盗を追い詰めた場面。人質に銃を突きつける強盗に、キャラハンは以下の映画史に残るキメゼリフを言い放つ。

 Go ahead, make my day. - 「撃て、望むところだ」

 「Make my day」というセリフは、映画の終盤でもう1回出てくる。原語で鑑賞する人は、聞き逃さないように注意しよう。

■表現解説

 日本語で「やれよ、俺を楽しませてくれ」などとも訳されるこのセリフは、2つの慣用句からなっている。どちらの表現も本来は挑発や脅しの意味ではない。日常的に使われる表現なので、一般的な用法をぜひ学習しておきたい。

 「Go ahead」は、相手に何らかの行動を促す表現。許可を求められたときの返答に使うと、「どうぞ」と積極的な意味を強調できる。

 一方、「make one’s day」は「ある人を非常に幸福な気持ちにさせる」という意味の慣用句。たとえば誰かに自分が嬉しくなるようなことをしてもらったり、言われたりしたとき、「You made my day!」と感謝の気持ちを表すのに使える。

 より頻度は少ないが同じような意味で、「You have made my day!」と言うこともある。過去形と異なり、行為がまだ完全に完了していないか、完了した直後である場合に、このような現在完了が用いられることが多い。

 さらに「save the day」という慣用句も覚えておきたい。こちらは「失敗しそうになっていた状況を成功に導く」という意味。ピンチを救ってもらったときのお礼で、「You saved the day」のように使われる。(記事:ベルリン・リポート・記事一覧を見る

関連記事

最新記事