世界PC出荷台数、2022年第3四半期は2桁減 第2四半期に続いて
2022年10月14日 11:43
headless 曰く、 Gartner と IDC が 10 日にそれぞれ発表した 2022 年第 3 四半期の PC 出荷台数推計値によると、いずれも第 2 四半期に続く前年同四半期比 2 桁減となっている(Gartner のプレスリリース、IDC のプレスリリース)。
Gartner は第 2 四半期の 1,041 万台減 (12.6 % 減) を過去 9 年間で最大の減少幅と表現していたが、第 3 四半期は 1,645 万台減 (19.5 % 減) の 6,800 万台となり、1990 年代半ばに PC 市場調査を開始して以来最も急激な減少になったという。
Gartnerによるとサプライチェーンの問題はついに緩和されたが、消費者向け・ビジネス向けともに PC 需要が減退したことによる在庫の増加が問題になっているそうだ。PC 需要減退の理由としては、消費者の多くが過去 2 年間に新しい PC を購入した点や、ビジネスでは地政学的・経済的不確定性により IT 支出における PC の優先順位が下げられた点を挙げている。
ベンダー別にみるとトップ 6 はすべて減少しているが、減少率の違いが明暗を分けた。2 位の HP が 27.9 % 減、3 位の Dell が 21.1 % 減と 20 % 以上の減少となったのに対し、1 位の Lenovo は 15.3 % 減、4 位の Apple は 15.6 % 減と 10 % 台の減少にとどまり、シェアを伸ばした。5 位の ASUSは 7.5 % 減、6 位の Acer は 25.6 % 減となり、2021 年第 3 四半期から順位が入れ替わった。7 位以下の合計は 17.3 % 減にとどまり、シェアは増加している。
一方、IDC の推計値では 1,307 万台減 (15.0 % 減) の 7,425 万台。それでも出荷台数は COVID-19 パンデミック前の2019年第3四半期よりも高いレベルを保っている。ベンダー別にみるとトップ 5 の順位は Gartner と違わないが、4 位の Apple のみ 40.2 % 増 (289 万台増) の 1,006 万台となり、21.2 % 減 (322 万台減) で 1,196 万台となった 3 位の Dell に迫る。1 位の Lenovo (16.1 % 減) と 2 位の HP (27.8 % 減)、5 位の ASUS (7.8 % 減) は Gartner と同様の減少率だが、Lenovo のシェアは減少しており、シェアが増加したのは ASUS のみとなっている。
Gartner と IDC の推計値における Apple の出荷台数の大きな差は第 2 四半期から続くもので、第 2 四半期は逆に Gartner が 54 万台増、IDC が 140 万台減と推計していた。IDC は第 3 四半期の Apple の大幅な増加について、第 2 四半期に中国のロックダウンで失われた注文を補うため供給が増加したと説明している。