飯田橋駅東口の再開発、都が再開発組合設立認可 26階建て複合施設に
2022年10月13日 08:35
東京都は千代田区の飯田橋駅東地区で計画が進んでいる第一種市街地再開発事業(千代田区飯田橋)で、再開発組合の設立を認可した。再開発組合は店舗、オフィス、住宅、公益施設などから成る26階建て複合施設を建築し、2026年度の完成を目指す。
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再開発組合は地権者と三菱地所、三菱地所レジデンス、大和ハウス工業、清水建設などが加わり、近く開催される設立総会で正式に発足する。2023年度に権利変換を進めたあと、工事に着手する計画。
再開発予定地は、飯田橋駅東口の目白通りとJR中央線に囲まれた0.7ヘクタールの区域。複合施設は地下2階、地上26階建て延べ約4万6,500平方メートルで、高さ約130メートル。低層階に店舗と公益施設、中層階にオフィス、上層階に住宅、地下に駐車場と防災備蓄倉庫が入る。オフィスは各階1,400平方メートル以上の高機能タイプとする。
飯田橋駅東口の地下と地上、その先の街区をつなぐ役割を果たすため、歩行者の滞留空間となる駅前広場や歩道上の空地も区画内に整備する。総事業費は367億円を予定している。
飯田橋駅はJR中央・総武線、東京メトロ東西線、南北線、有楽町線、都営地下鉄大江戸線が集まる鉄道交通の要衝だが、2000年代初めまで拠点施設がほとんどなかった。その後、「飯田橋プラーノ」、「飯田橋サクラパーク」と大型商業施設が登場し、ようやく都心西北部の拠点らしい姿に変わりつつある。
再開発は地権者らが2006年に飯田橋三丁目7番地域の将来を考える会、2010年に再開発協議会、2013年に再開発準備組合を設立して計画を進めてきた。地権者らは今回の複合施設を飯田橋駅東口のランドマークとし、新たなにぎわいの創出を期待している。(記事:高田泰・記事一覧を見る)