防衛運転 その3

2022年10月7日 12:43

 現在は「防衛運転」が必要な環境へと変化したと認識すべきであろう。初回は「車の止め方」、2回目は「危ない車に近づかない」と見て来たが、引き続き色々な状況を見てみたい。

【前回は】防衛運転 その2

 前回は、ヤバイ車には極力関わらない事を推奨した。

 しかし、何等かの事情から執拗に絡まれたら、警察署や消防署があれば駆け込む事。交番の場合は、最近は不在の場合も多くて,あまり頼りにならないケースもあるが・・。

 いずれにしても、人目が多い所に避難するべきだ。他人の目が多い場所なら、エスカレートするのを抑制できる。勿論、関わりを避けるのが一番の方策である。

●スピルバーグ「激突」

 『激突!』(げきとつ、原題: Duel)は、1971年のアメリカ合衆国のテレビ映画。監督はスティーヴン・スピルバーグ、出演はデニス・ウィーバーとジャクリーン・スコットなど。運転中に追い抜いたトレーラーから執拗に追跡されるセールスマンの恐怖を描く。原作はリチャード・マシスンの短編小説『Duel』(Wikipediaより)

 あらすじはWikiを参照されたいが、大型トラックに「煽り運転」され、幾度かの危機をかいくぐった後、ドライブインで相手の姿が判らないままに過ごす場面があった。

 スピルバーグファンには叱られそうだが、筆者がデニス・ウィーバー扮するセールスマンなら、ドライブインを出た所でトレーラーのタイヤ全輪をパンクさせるなり、油圧系統を切断するなりして逃げだせば物語はそこで終了すると考える。

 これは、こちらの生命を狙って来た相手に対する防衛行為であり、人身に加害するものでは無いので、許容範囲だろう。

●他人に危害を与えない留意点

 ここからは、他人に危害を与えない為の「防衛運転」を考えて見よう。一番大切な事は、自身が加害者側にならない事である。

●暗夜の自転車

 自転車は、本来「軽車両」に分類されるので、自動車と同じ「道路交通法」が適用される。

 しかし、永年「甘やかされて」来た経緯があり、歩道の走行が許可されていない所も平気で走るし、車道上を車の進行方向から向かってくる「逆走車」なんぞは珍しくも無い。

 これから冬場に向かうと、服装も暗色系になり、夜間にも拘わらずランプも点灯しないまま走行する輩も少なく無い。

 電動アシスト自転車なら、ランプを点灯してもペダルが重くならないが、アシスト無しの自転車の殆どは、ランプの発電機はタイヤの側面にヘッドを擦りつけて発電するもので、漕ぐのが重くなるから点灯しないのが主な理由だろう。

 着ている服や靴に「リフレクター効果」がある物を身に着けていれば良いが、暗色系の服装で、無灯火で走っているのは、乗っている当人が考えるより相当危険だ。

 それでも同じ方向に走っていれば、自転車の後部の赤い反射鏡(リアリフレクター)や、ペダルに装着されている黄色い反射板で発見する事が出来る。

 しかし逆走の場合は、リアリフレクターも役に立たず、ペダルの反射板以外、光を反射する装備が無いので、危険度が格段に増す。

 この場合、自転車に対する安全教育や取締りの強化に期待する所が大きいが、当面の防衛運転としては、ハイビームの活用が効果的である。

 対向車が無ければ、常時ハイビーム走行すれば、暗夜の無灯火逆走自転車の発見も容易となるはずだ。 

 ドライバーも「自己防衛」が必要で、自転車に乗るケースがあるはずだが、夜間は出来るだけ明るく、反射素材の付いた服装をする。スニーカーの踵の部分の僅かな反射素材のステッチだけでも、効果がある。

 そして、ランプは必ず点灯する事と、逆走は絶対にしない事を心がけて欲しい。(記事:沢ハジメ・記事一覧を見る

関連記事

最新記事