【どう見るこの株】昭栄薬品はモミ合い煮詰まり感、23年3月期減収減益予想だが上振れの可能性

2022年9月28日 09:10

 昭栄薬品<3537>(東証スタンダード)は、天然油脂由来のオレオケミカルや界面活性剤などを主力とする化学品専門商社である。23年3月期は不透明感を考慮して減収減益予想としている。ただし大幅増収増益で着地した第1四半期の進捗率が高水準であることを勘案すれば、通期会社予想は上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は時折動意づく場面があるが、買いが続かずモミ合い展開だ。ただし煮詰まり感を強めている。調整一巡してモミ合いから上放れの展開を期待したい。

■天然油脂由来の化学品専門商社

 植物系の天然油脂を原材料とするオレオケミカルや、オレオケミカルを原材料とする界面活性剤を主力とする化学品専門商社である。高度な専門性や圧倒的な情報力を活用して、顧客に対して高付加価値ソリューションを提供している。販売先は広範な業種に亘り、収益は天然油脂(パーム系油脂)の価格動向に影響を受ける可能性がある。

 セグメント区分は、化学品事業(オレオケミカル並びに界面活性剤等の仕入販売、22年3月期売上高構成比90%)、日用品事業(家庭用洗浄剤を中心とした日用品の仕入販売、同4%)、土木建設資材事業(地盤改良やコンクリートの補修補強材等の仕入販売、同6%)としている。

■23年3月期減収減益予想だが1Q進捗率高水準で通期上振れの可能性

 23年3月期の連結業績予想は売上高が22年3月期比2.8%減の205億55百万円、営業利益が13.7%減の2億61百万円、経常利益が15.1%減の4億03百万円、親会社株主帰属当期純利益が前期計上の特別利益(投資有価証券売却益3億70百万円)の剥落も影響して52.0%減の2億77百万円としている。配当予想は18円減配の24円(期末一括)としている。22年3月期の42円には特別配当18円が含まれているため、普通配当ベース(24円)では22年3月期と同額となる。

 事業別売上高の計画は、化学品事業が2.4%減の185億52百万円、日用品事業が6.1%減の8億17百万円、土木建設資材事業が7.2%減の11億85百万円としている。上期は堅調だが、下期の不透明感を考慮して減収予想としている。利益面は減収影響に加えて、原材料高や物流コスト上昇などを考慮して減益予想としている。

 第1四半期は、売上高が前年同期比24.1%増の63億01百万円、営業利益が490.7%増の1億67百万円、経常利益が361.8%増の2億10百万円、親会社株主帰属四半期純利益が621.3%増の1億55百万円だった。

 売上面は経済活動回復や営業活動強化により、化学品事業における自動車関連や繊維油剤関連の主要顧客からの受注が好調に推移して大幅増収だった。コスト面では天然油脂の価格が高値圏で推移したため仕入コストが上昇したが、増収効果や販売価格改定効果に加えて、前期に計上した退職関連一時費用の剥落も寄与して大幅増益で着地した。

 化学品事業は売上高(外部顧客への売上高)が26.5%増の58億21百万円、利益(全社費用等調整前営業利益)が237.6%増の1億93百万円だった。自動車関連や繊維油剤関連が好調だった。日用品事業は全体として受注が低調となり、売上高が8.7%減の2億11百万円、利益が17.5%減の22百万円だった。土木建設資材事業は、時期的要因で工事案件が少なかったが、環境関連薬剤やバイオレメディエーション(微生物等の分解能力を用いて土壌、環境汚染を修復する技術)用浄化促進剤などが堅調に推移し、売上高が11.2%増の2億68百万円、利益が7百万円の損失(前年同期は9百万円の損失)だった。

 通期予想は据え置いているが、第1四半期の進捗率は売上高が30.7%、営業利益が64.0%、経常利益が52.1%、親会社株主帰属当期純利益が56.0%と高水準であることを勘案すれば、通期会社予想は上振れの可能性が高く、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価はモミ合い煮詰まり感

 株価は時折動意づく場面があるが、買いが続かずモミ合い展開だ。ただし煮詰まり感を強めている。調整一巡してモミ合いから上放れの展開を期待したい。9月26日の終値は1008円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS81円09銭で算出)は約12倍、今期予想配当利回り(会社予想の24円で算出)は約2.4%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS2011円64銭で算出)は約0.5倍、時価総額は約36億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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