国内メタバース市場規模は744億円 2026年には1兆円突破へ 矢野経が推計
2022年9月23日 16:36
矢野経済研究所(東京都中野区)は9月21日、インターネット上の3次元仮想空間であるメタバースに関する国内市場規模推計を発表した。2021年度の市場規模は744億円で、2026年には1兆円を突破すると予測した。
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国内のメタバース市場は現在黎明期にあるが、2022年度には前年の2.5倍近く、1825億円にまで急成長すると見ている。3年後には5000億円に迫り、2026年度には1兆42億円にまで拡大する見込みだ。
新型コロナウィルスの影響で、メタバース市場はまず法人向けでにわかに盛り上がりを見せた。展示会やセミナー、社内外の会議などこれまでリアルで行われていたものが、仮想空間に移動した。
バーチャル関連のサービスニーズは今後も引き続き伸びる見込みだ。ビジネス用途でサービスが先行して普及し、次いで消費者向けの市場にも浸透していく流れになりそうだ。
教育やトレーニング、インターネット通販やオンライン接客など様々な産業分野で活用されると見込んでいる。
メタバース市場には、プラットフォーム運営者とコンテンツの提供者が存在する。プラットフォーマーは仮想空間をコンテンツ提供者やサービスに提供し、その対価としてサブスクリプションで利用料金を受け取る、また、物販やコンテンツ販売の際に手数料を課金したり、カスタム開発を行うなどしてマネタイズしている。
メタバースとは、Meta(超越する)とUniverse(宇宙)を組み合わせてつくられた言葉でネット上の仮想空間のこと。アバターを通してユーザーがコミュニケーションをとることができる場所だ。近年生まれたばかりの合成語のため、定義が明確ではない。今回の矢野経の市場規模推計には、ゲーム専業のサービスは含まれていない。
調査は2022年4月から7月にかけて実施した。調査対象者はメタバース関連のサービスや技術を提供する国内の事業者。アンケート調査や直接取材、文献調査なども行い市場規模を算出した。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る)