【映画で学ぶ英語】『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の映画史に残る名言
2022年9月14日 11:35
1977年に公開された『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』は、「スター・ウォーズ」シリーズの記念すべき第1作。1999年に前日譚となる「ファントム・メナス」が製作され、時系列との整合性を持たせるため、「エピソード4」となった。
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今回はこの映画から、シリーズを通して繰り返し使われ、映画史に残る名セリフとなった言葉について解説したい。
■映画『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』のあらすじ
物語の舞台は、「遠い昔、はるか彼方の銀河系」。銀河帝国の圧政に苦しむ人びとは、ひそかに反乱同盟軍を組織して帝国の支配を覆そうとしていた。
ある日、反乱同盟軍のリーダーの1人であったレイア・オーガナ姫を乗せた宇宙船が、帝国軍のスター・デストロイヤーに拿捕される。レイア姫は、帝国軍が秘密裏に建設を進める宇宙要塞・デス・スターのデータをドロイドのR2-D2に託して脱出させ、自らは囚われの身となった。
このR2-D2を相棒のC-3POと一緒に入手したのが、農場で養父母に育てられた青年・ルーク・スカイウォーカー。R2-D2の手入れをしていたルークは、レイア姫がジェダイの騎士・オビ=ワンに助けを求めるメッセージを見つける。実はオビ=ワンとは、ルークの近所に隠棲する老人・ベン・ケノービに他ならなかったのだ。
オビ=ワンはルークに、彼の実父・アナキン・スカイウォーカーも銀河の平和を守るジェダイの騎士であったことを明かす。やがてR2-D2を探す帝国軍に養父母を殺されたルークは、オビ=ワンとともにレイア姫救出に向かうのだった。
■映画『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』の名言
「スター・ウォーズ」シリーズで繰り返し使われ、映画史に残る名言と言えば、やはり次のセリフだろう。ファンでなくとも1度は耳にしたことがある人も多いはずだ。
- May the Force be with you. 「フォースとともにあらんことを」
後のシリーズで、主にジェダイの騎士たちが頻繁に使っているこのセリフ。「エピソード4」ではドドンナ将軍が終盤、決死の作戦に出撃するルークや同盟軍のパイロットたちに言うセリフだ。
ちなみに「エピソード4」でオビ=ワンがルークに言ったセリフは、「the Force will be with you, always」であり、少し異なる。だが、これも先に上げたセリフに匹敵する名言であることに違いはない。
■表現解説
今回は、日本で「フォースとともにあらんことを」という訳で定着している「May the Force be with you」という言葉に焦点を置きたい。
まず冒頭の助動詞mayであるが、このセリフでは話者の願望を表している。この場合、必ずmayが主語の前に置かれることを覚えておきたい。
つまり、このセリフでmayの主語はthe Forceで、話者は「フォースがあなたとともにあること」を願っているのだ。
Mayのこの用法は極めて形式ばった印象を与えるため、日常会話ではあまり使われない。だが誕生日などに送るカードで、「May every day bring something new and exciting for you/毎日わくわくすることがあるように」といった書き言葉としてよく使われる。
次にthe Forceとは、「スター・ウォーズ」の世界で宇宙に偏在する力を指す。ジェダイの騎士たちは、このフォースを自在に操ることで超人的な能力を得ている。
普遍的な固有名詞として扱われるため、定冠詞theを伴い、文字で書くとき最初のFは大文字になることが、英語学習のポイントだ。(記事:ベルリン・リポート・記事一覧を見る)