福岡のファッションビル「イムズ」跡、再開発で複合施設建設へ
2022年8月30日 16:27
三菱地所は、2021年8月末で閉店した福岡市のファッションビル「イムズ」跡地(福岡市中央区天神)で、ホテルと商業施設、オフィスが入居する複合施設を整備する。容積率緩和の拡大などがある天神ビッグバンボーナスの認定を福岡市から受けており、2023年7月に着工し、2026年3月の完成を目指す。
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再開発事業は「(仮称)天神1-7計画」と題して進める。新しい施設はイムズ跡約4,600平方メートルの敷地に建設する鉄骨一部鉄骨鉄筋コンクリート地下4階、地上20階建て延べ約7万4,000平方メートル。地下と低層階に商業施設、中層階にオフィス、高層階にホテルが入る。
施設の外観は都市と自然が調和した形にするため、九州産材の板を各層で互いに直交するように積層接着したCLT(直交集成板)のパネルと植栽を組み合わせ、木の温かみを感じられるようにする。渡辺通りに面した施設南西側の低層部には、印象的なV字柱と吹き抜け空間を置き、施設の象徴とする。
敷地の南側には約500平方メートルの地上広場、天神地下街と接続する西側には約300平方メートルの地下広場を整備し、周辺の歩行者ネットワーク向上を図る。施設内で使用する電力はすべて再生可能エネルギー由来に切り替える。
福岡市は九州最大の繁華街となる天神地区で、規制緩和などを利用して民間ビルの建て替えを進める天神ビッグバンプロジェクトを進め、既に52件の建築確認申請が提出されている。
この中で建物のデザインや緑化で地区の魅力向上に寄与すると判定された施設に対しては、容積率緩和の拡大やテナントの優先紹介、行政によるPRなどの特典を与える。福岡市によると、認定ビルには2021年9月に完成した天神ビジネスセンター、2022年12月に完成予定の旧大名小学校跡地の大型複合施設などがある。(記事:高田泰・記事一覧を見る)