あおり運転、未だに5割以上が経験 その原因は? チューリッヒ保険が調査
2022年7月19日 10:14
チューリッヒ保険会社は14日、「あおり運転実態調査(2022年)」の結果を発表した。調査は今回で5年目となり、全国のドライバー2,230人を対象に行なった。2018年の1回目調査時は、あおり運転をされた経験があると回答したドライバーは70.4%であったが、今回の調査では51.3%に減少。だが依然として半数以上が経験しており、まだまだ被害数が多いことがわかる。
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2020年6月に妨害運転(あおり運転)への罰則が創設され、最長5年の懲役刑や100万円の罰金が科せられるほか、運転免許も即取り消しになる。だがこのように厳罰化された法律が施行され2年以上経過するのの、2人に1人が現在もあおり運転の被害に遭っていることになる。
調査によれば、この被害がいまだに減らない理由は、「危険な運転をする人の心理や行動は変わらないと思う」が68.9%と最も高く、次いで「衝動的にあおり運転をすることを抑制するのは難しいから」(49.8%)だった(複数回答可)。
あおり運転が減らない理由は、あおり運転をする側に原因があると考える人が多い。たしかに、最終的にあおり運転をした方が悪いが、そこにはあおり運転に発展する原因が隠されていることを忘れてはならないだろう。
あおり運転をされたきっかけについての調査結果を見ると、「車線変更をした」(24.4%)、「スピードが遅かった」(17.1%)、「制限速度で走っていた」と「合流した」が同率(14.6%)で続いている。
車線変更や合流も、注意して行なえば周りに危険と感じさせることは無く、あおられることも減るだろう。スピードに関しては、後ろから速いクルマが来たらすぐに譲ればいい。制限速度で走行しているから譲らないといったことは、あおり運転を助長させるだけだ。追いつかれたら素直に前に譲ればあおられることは無い。
今回の調査結果は、あおり運転に発展する原因は、周りを意識した運転をしていれば避けられことも多いことに、気づくきっかけとなりそうだ。(記事:小泉嘉史・記事一覧を見る)