ジバンシィ 2023年春夏メンズコレクション - ユニフォームの再構築、パーソナルな視点から

2022年7月7日 07:44

 ジバンシィ(Givenchy)の2023年春夏メンズコレクションが発表された。テーマは「サヴォアフェールという鏡越しに見る、コンテンポラリーなワードローブ」。

■パーソナルな視点から“ユニフォーム”を再構築

 クリエイティブ・ディレクター マシュー・M・ウィリアムズの就任後、初のメンズ単独ショーを開催したジバンシィ。マシューは原点に立ち返り、自身の母国アメリカを象徴する“ユニフォーム”や、彼を取り巻く“コミュニティの装い”を、ジバンシィが誇る職人のクラフトマンシップや最新テクノロジーを通じて、再構築することを試みた。

 マシュー自身は今季の位置づけについて、「過去のドレスコードやファッションの原型を、新しい世代が受け入れて、さらに進化させていくもの」だとコメント。さらに、「私⾃⾝や親しい友⼈、刺激を与えてくれるアーティストといった、私の⾝近にいる男性たちを反映したもの」とも語っており、彼にとってのユニフォームを、“よりパーソナルな視点から”掘り下げたことが伺える。

■制服やミリタリーウェアをモダンに昇華

 たとえば、スクールボーイが制服をDIYする様子からインスピレーションを得たのが、膝を破り、ライニングを露わにしたパンツ。セットアップとして提案しているジャケットは、テーラードの技術を駆使したもので、ボリューム感とリラックス感を両立したシルエットが、新鮮なバランスを生んでいる。

 ミリタリーウェアも、手仕事や最新技術を用いて、モダンに昇華。デジタルプリントを施したウォータープルーフ素材や、4Gロゴ入りの日本製デニムジャカード、ダメージ加工を施した織物などを重ねることで、奥行きのあるカモフラージュ柄を表現した。

■コミュニティや自身の装いから着想

 アーティストやミュージシャン、ファッションデザイナーなど、マシューを取り巻く友人たちや、彼自身の装いから着想を得ている今季だが、パーソナルな視点をより濃く反映したのがレザージャケット。ジャケットの全面に、マシューの脚に入っているタロットカードのタトゥーを刺繍した。

■ストリートなムードを加速させる小物類

 コレクション全体にアクセントをもたらすのが、マシュー・M・ウィリアムズが得意とするハードウェアを用いたバッグやシューズ、アクセサリー。オーバーサイズのカモフラージュ柄トートバッグや、メッシュ×レザーアッパーにボール状ヒールを組み合わせたスニーカー、G型リムが特徴的なアイウェアなどが、ストリートなムードを加速させる。

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