静岡・三島駅前の複合再開発、再開発組合が発足 2027年竣工へ
2022年6月20日 16:16
静岡県三島市の三島駅南口で計画されている商業、医療、子育て支援、住宅、オフィスの複合再開発計画(三島市一番町)で、市街地再開発組合が発足した。組合員として参加するミサワホーム、野村不動産など5社が明らかにしたもので、2023年に建設工事に着手し、2027年の完成を目指す。
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発足したのは、三島駅南口東街区A地区市街地再開発組合(井上裕幸理事長)。ミサワホーム、野村不動産のほか、ミサワホーム静岡、東レ建設、三菱地所レジデンスが組合員として参加している。川勝平太静岡県知事から5月末に組合設立の認可を受け、6月17日に設立総会を開いて正式に発足した。
事業は三島市が策定した都市計画のグランドデザインに基づき、約1万平方メートルの用地に医療と子育て支援の公共施設、商業施設、オフィス、共同住宅を建設し、再開発区域を広域健康医療拠点とする計画。
再開発計画は2018年にミサワホームなど事業協力者を決め、2020年に都市計画が決定されたあと、再開発組合の設立に向けて準備が進んでいた。
隣接地では、ミサワホームが三島市から約2,600平方メートルの土地を借り受け、店舗とホテルが入る商業施設の建設計画を進めている。これにより、三島駅前のにぎわいを増し、市の活性化を目指す。
三島駅はJR東海とJR貨物、伊豆箱根鉄道が乗り入れている。東海道新幹線の停車駅でもあることから、1日の乗降客数は静岡県東部で最も多く、三島市の中心部に位置する。三島市は2005年をピークに人口減少に陥っているだけに、三島商工会議所や三島市観光協会は開発推進を要望してきたが、一部商業者らは近隣商業への影響が大きいなどとして静岡県に反対の声を上げていた。(記事:高田泰・記事一覧を見る)