大和ハウス、富山県最大級の複合ビル「Dタワー」着工へ 富山駅北側で
2022年6月7日 16:14
大和ハウス工業は、富山県富山市のJR富山駅北側で、複合テナントビル「Dタワー富山(仮称)」(富山市牛島町)を6月8日に着工する。1階の商業施設と2階以上のオフィスで構成され、基準階面積は富山県最大。路面電車の拡大でにぎわいを増す富山市中心部のさらなる活性化に期待を集めている。
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Dタワー富山は鉄骨7階建て延べ約1万7,000平方メートル。1階は飲食店や物販店5店を集めた商業施設となり、2階から7階にオフィスが入る。富山市が富山市体育館の跡地で進めている中規模ホール整備官民連携事業の余剰地を活用して、建設する。完成は2024年3月の予定。総事業費は約80億円。駐車場は約150台分を用意する。
オフィススペースは入居希望の企業の意向に合わせ、最小90平方メートルから最大1,800平方メートルまで広さを調整できるようにする。入居予定は約50社。富山市では2001年から2020年まで新規のオフィスビルが供給されず、市内のビルの約7割が築30年以上となっている。設備の老朽化から、新しいオフィスビルを求める声が上がっていた。
富山市中心部では、富山駅の北側を運行する富山港線と南側を走る富山市内軌道線が接続され、路面電車の南北接続が実現しているほか、富山港線に新しい駅が開設され、にぎわいを増しつつある。富山市はDタワー富山の開業で富山駅北側の人出が増え、さらににぎわいを増すと期待している。
富山市は2006年、JR西日本が廃線としていた富山港線に、第三セクターの富山ライトレールが新型路面電車を走らせ、全国の注目を集めた。高齢者の外出機会が増えるなど一定の効果を上げていたが、2020年に路面電車の南北接続が実現したのを機に、富山ライトレールは富山市内軌道線を運行する富山地方鉄道に吸収合併され、市内の路面電車が一括運行されている。(記事:高田泰・記事一覧を見る)