カシオ、公立高校・中学のデジタル学習を支援 高知県教育委と協定

2022年4月29日 16:04

 カシオ計算機(東京都渋谷区)は28日、高知県教育委員会と公立校のデジタル学習支援に関する協定を締結したと発表。オンライン学習アプリ「ClassPad.net(クラスパッド ドット ネット)」を、高校と附属中学校に導入し、効果を検証する。

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 県立高校7校と附属中学4校でClassPad.netを使用する。5月に本格運用をはじめる計画。2022年度を通じて検証を行い、期間中は教員にアンケートを実施。調査や結果分析を行い、ICTツールの有効活用を目指す。

 ClassPad.netは、カシオが電子辞書「Ex-word(エクスワード)」の開発ノウハウを活用したオンライン辞書機能などを盛り込んみ、2021年に提供を開始したICTサポートツール。高校向けプランからスタートし、2022年度からは小中学校と大学向けプランもリリースした。現在600校で導入されていると言う。

 GIGAスクール構想によって、教育現場へのICTツールの導入が推進されている。だが、小中学校は端末の配備がほぼ完了したものの高校への導入はバラつきがある。活用状況も自治体や学校によって様々。そこでカシオは高知県教育委員会と協定を結び、県立高校での効果検証を行う共同研究を行うことにした。

 ClassPad.netのオンライン辞書機能は、高校6教科に対応する22コンテンツを搭載。辞書単体でクラウド辞書として使うこともできる。デジタルノート機能も備えた。ワークスペース上に、手書きで書き込んだり、参照したページのリンクを貼り付けたりしながらオリジナルのノートを作成できる。自身で調べてまとめることで、思考力が身につく仕様だ。

 数学のツールでは、簡単な操作で計算や図形の描画などが行える。板書の時間も削減可能。先生・生徒間のコミュニケーションを実現する授業支援機能も搭載しており、オンライン授業にも対応。教員側も、作問や課題回収の手間を大幅にカットできる。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

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