映画『百花』菅田将暉・原田美枝子W主演で親子役に、原作・脚本・監督は『モテキ』の川村元気
2022年4月18日 16:38
映画『百花』が2022年9月9日(金)より公開。菅田将暉、原田美枝子のW主演作品だ。
■川村元気の小説『百花』が映画化
映画プロデューサー・脚本家として活躍する、川村元気の小説『百花』の映画化が決定。『告白』『悪人』『モテキ』『君の名は。』『映画ドラえもん のび太の宝島』など、数々のヒット作品を生み出してきた川村元気が、自身の体験から生み出したという『百花』は、記憶を失っていく母とその息子の物語だ。
■親子とは?愛とは?人の記憶の正体とは?
女手一つ息子を育ててきた母・葛西百合子が、記憶を失っていく。一つひとつと思い出が消え去り、すべてを忘れていくなか、残った様々な時代の記憶を交錯させていく母。そんな母の姿を目の当たりにしながら、とある事件をきっかけにすれ違うようになってしまった息子・泉は、改めて親子の思い出を蘇らせていくのだった。
■記憶を失っていく母と、その母と向き合う息子
記憶を失っていく母と、その息子を演じるのは原田美枝子と菅田将暉。
葛西泉(菅田将暉)
葛西泉は、レコード会社に勤務する青年。社内結婚の後まもなく子供が生まれようとしていたが、記憶を失っていく母を目の当たりにし、封印していたはずの過去の記憶に向き合っていく。
息子・泉を演じるのは、菅田将暉。第41回日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞し、『花束みたいな恋をした』『キャラクター』など2021年もヒット作に出演した若手屈指の演技派俳優だ。
「『百花』を初めて読んだ時にびっくりしました。こんなにも小さな、小さな小さな物語。誰もが通る、親子の、家族の、褪せていく記憶の世界。どうしようもない人間の性が溢れていて、原作小説を読みながら気づいたら泣いてました。」と、原作に初めて触れた時の思いをコメント。
葛西百合子(原田美枝子)
葛西百合子は、泉の母。女手一つで泉を育ててきたが、とある事件をきっかけにすれ違うようになってしまう。自身の記憶を失っていくなかで、様々な時代の記憶を交錯させていく。
泉の母・百合子を演じるのは女優・原田美枝子。思い出の奥底にある「秘密」に手を伸ばそうとする母親の姿を、圧倒的な存在感で演じきる。
「当たり前だったことが次の瞬間分からなくなる、記憶を失っていく様をリアルにみせていくのは、非常に難しく大変でした。また現在の自分と20歳以上若い過去の自分の両方を演じたりと、いろいろなチャレンジがあり、冒険をさせてもらった現場です。」という原田のコメントからは、スクリーンで彼女のさまざまな表情に出会えることを予期させる。
■川村元気「初」の長編監督作品
監督・脚本は、原作者である川村元気自身。監督として、2018年カンヌ国際映画祭短編コンペティション部⾨に出品した『どちらを』を手掛けていた川村だが、本作が長編監督デビューとなる。
物語について川村は、「徐々に記憶を失っていく祖母と向き合いながら、私自身が様々なことを忘れていたり、記憶を書き換えながら生きていることに気付かされました。人間は体ではなく記憶でできている。どうしようもない瑣末な記憶ですら、それらは複雑にその人に根ざし、その人を形成している。そんな実感から生まれた小説が「百花」でした。」と話す。小説で描かれた母と息子の物語が、スクリーンでどのように描かれるのか。公開まで期待が高まる。
■【作品情報】
映画『百花』
公開日:2022年9月9日(金)
出演:菅田将暉、原田美枝子 ※W主演
監督:川村元気
脚本:平瀬謙太朗、川村元気
音楽:網守将平
原作:川村元気「百花」(文春文庫刊)
配給:東宝