ERI HD、バイク王、日電波など/本日の注目個別銘柄
2022年3月31日 16:25
<1890> 東洋建 775 -47大幅反落。旧村上系ファンドのレノの保有比率低下が大量保有報告書で明らかになった。共同保有における保有割合は、これまでの7.31%から1.89%にまで低下。同社に関しては、インフリニアHDが完全子会社化を目指したTOBの実施を3月22日に発表しており、TOB価格は770円。これまではアクティビストの大量保有を背景に一段の引き上げ期待も思惑視されていたようだが、一転してTOB価格サヤ寄せの動きに。
<9143> SGホールディングス 2312 -56大幅続落。前日に新中期計画を発表。22年3月期営業利益見込み1390億円に対して、25年3月期は1600億円を目指すなどの数値目標を掲げている。主力のデリバリー事業の着実な伸長などを想定している。株主還元に関しては、従来からの配当性向30%に加えて、前年からの増配を目指すともしている。ただ、株主還元に関しては一段の強化期待もあったとみられ、目先の出尽くし感につながる形になっている。
<6264> マルマエ 2422 -336急落。前日に上半期決算を発表、営業利益は11.8億円で前年同期比2.8倍となり、2月9日に発表した上方修正水準での着地となった。一方、上半期上方修正時に据え置いていた通期予想の18億円、前期比49.1%増は今回も据え置きとしている。好調な半導体市況が続くなか、通期上振れ期待などは足元で織り込まれつつあったとみられ、当面の出尽くし感に加えて、失望感も先行しているようだ。
<9517> イーレックス 1732 +65前日比変わらずを挟んで5日ぶりに大幅反発。ベトナムにおいて2035年までにバイオマス発電所を20基以上新設すると報じられている。総建設費は3000億円以上になる見通しのようだ。建設費は国際協力銀行や日本のメガバンクなどからの融資で賄うとされている。23年度から順次着工していく計画。ロシアのウクライナ侵攻でエネルギー価格が高騰するなか、積極的な事業展開を高評価する動きが優勢に。
<3549> クスリのアオキ 6800 -470大幅続落。前日に第3四半期決算を発表。累計営業利益は110億円で前年同期比16.9%減益、12-2月期も42億円で同11.8%減益となった。市場予想も5億円超下振れたとみられる。医薬品や化粧品などの不振によって、粗利益率が低下したもよう。会社側では通期計画163億円、前期比1.9%減を継続しているが、12-2月期に再度2ケタ減に転じたことで、未達懸念が強まる形に。
<6035> IRJーHD 4355 -240大幅反落。前日に業績予想の下方修正を発表、22年3月期営業利益は従来予想の60億円から35.2億円、前期比13.7%減にまで引き下げている。大型案件の計上ずれ込み、大型プロジェクトの報酬下振れなどが背景に。来年度の反動増が期待できる分もあるとみられるが、ここまで収益の急拡大基調が続いていただけに、減益転落にはネガティブなインパクトが強いようだ。
<3377> バイク王 1144 +150ストップ高比例配分。前日に業績予想の上方修正を発表。上半期経常利益は従来予想の9.8億円から13.4億円に、通期では19.5億円から23.1億円にまで引き上げ。既存店の販売力強化や通信販売の強化によってリテール販売が好調に推移しているほか、関連会社からの受取配当金によって営業外収支も改善するもよう。早いタイミングでの上方修正を受けて、先行きへの期待も高まる状況になっている。
<7545> 西松屋チェ 1578 +94大幅続伸。前日に22年2月期決算を発表、営業利益は123億円で前期比1.4%増となり、従来予想の137億円は下回ったものの、第3四半期累計減益からは増益に転じた。期末配当金も従来計画12円から13円に引き上げ。また、23年2月期は136億円で同10.9%増益を見込み、堅調な業績推移を見直す動きが優勢に。発行済み株式数の0.73%に当たる44.2万株、5億円を上限とする自社株の実施も発表した。
<6779> 日電波 1260 +155急伸。東海東京証券では投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」に格上げ、目標株価も960円から2600円にまで引き上げている。現値と目標株価の乖離の大きさがインパクトにもつながっているようだ。主力の車載向けが好調に推移しており、営業利益は22年3月期50億円、 23年3月期 55億円、 24年3月期65億円と推移を予想、脆弱な収益体質から脱却した可能性が高いと評価しているようだ。
<6083> ERI HD 1546 +231急伸。前日に第3四半期決算を発表、累計営業利益は前年同期0.2億円に対して15.1億円にまで大幅拡大となっている。12-2月期も5.8億円となり、前年同期比5.8倍に。据え置きの通期計画16億円に対する進捗率は94%に達しており、大幅な上振れ期待が高まる状況のようだ。住宅や建築物の着工が順調に増加する中で、省エネ関連のサービスなどが好調に推移しているもよう。《ST》