エンビプロHD、ピアラ、富士興産など/本日の注目個別銘柄

2022年3月29日 15:38


<9502> 中部電力 1315 +73大幅続伸。インドの新興企業であるOMCパワーに資本参加すると報じられている。2割強を出資して、出資額は数十億円程度になるとみられている。現地の実情に応じた電力供給網づくりのノウハウを取り込んで、アジア事業の伸長につなげていくもよう。海外事業の成長期待が高まる形になっている。また、直近で業績計画を下方修正しているが、50円配当は据え置いていることで、本日は権利取りの動きも強まっているもようだ。

<5703> 日軽金HD 1788 -30大幅続落。モルガン・スタンレーMUFG証券は投資判断を「イコールウェイト」から「アンダーウェイト」に、目標株価も1800円から1700円に引き下げた。コモディティ市況に左右されにくいビジネスモデルである一方、加工・関連事業等では材料費変動が製品価格に自動的に転嫁できないビジネスもあり、足元の資材費高騰はネガティブと指摘。現中計は将来への種まき時期の位置づけで、カタリスト不足とみているようだ。

<9005> 東急 1651 -18続落。子会社の伊豆急行において、減損損失を計上する見込みになったと発表。保有する固定資産について、将来の回収可能性を検討した結果、減損損失約185億円を特別損失に計上するとしている。この影響による業績予想の修正はないようだ。本日は同社を含めて電鉄株の軟調な動きが目立っている。配当・優待権利付き最終売買日となるが、権利落ち後の株価下落を見込んだ処分売りの動きが優勢になっているもよう。

<2914> JT 2099 -20.5反落。野村證券は投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げ、目標株価も3100円から2300円に引き下げている。ロシア事業継続の不確実性、ESGリスクの高まりを考慮すると、ロシアでの事業運営は困難となる可能性があると指摘。下期からの事業継続困難化を想定し、22年12月期は10%の調整後営業減益を予想、減配も想定している。なお、仮にロシアから撤退の場合、700億円程度の損失発生の可能性とも。

<2471> エスプール 1227 +125急伸。ゴールドマン・サックス証券は投資判断を「買い」、目標株価を1500円でカバレッジ開始。障がい者雇用促進法の法定雇用率が中長期的に漸増していく可能性のあるなか、同社の展開する障がい者雇用支援事業の規模拡大を想定しており、今後10年における売上高、営業利益とも年平均2ケタ成長が見込めると予想。なお、同証券では、就労移行支援事業を展開するLITALICO<7366>も新規に買い推奨としている。

<1662> 石油資源 2798 -202大幅反落。前日のNY原油市場では、WTI先物5月限が前営業日比7%安と大きく下落している。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う中国での需要鈍化、トルコでの停戦交渉開催によるロシアとウクライナの交渉進展期待などが原油安の背景に。石油関連の一角となる同社には利食い売りが優勢の展開に。ただ、OPECプラスは5月も小幅な増産ペースを維持する公算と伝わっており、INPEXなどは下げ渋る動きにも。

<7044> ピアラ 637 +100ストップ高。クリエイターとコアファンを結ぶライブ×P2C×NFTを基軸としたクリエイターエコノミー支援プラットフォーム「サイバースター」について、β版として3月30日にオープンし、ゴールデンウィーク前後でグランドオープンを予定と本日発表。クリエイターは1つのプラットフォームで横断的な活動を行え、コアファンにとっては登録するだけでクリエイターとの様々なコミュニケーションが行えるようになるもよう。

<4886> あすか製薬HD 1263 +127急伸。前日に業績予想の上方修正を発表している。22年3月期営業利益は従来予想の35億円から45億円、前期比24.7%増に引き上げ、一転して2ケタ増益見通しに。医療用医薬品事業において他社供給問題に起因する代替需要が想定を上回るほか、動物用医薬品事業での飼料添加物などが堅調に推移しているようだ。第3四半期までの進捗から上振れ期待は高かったとみられるが、ストレートに評価する動きが先行している。

<5009> 富士興産 1000 +104急伸。千葉県船橋市の土地建物を譲渡すると発表、固定資産売却益17.7億円を22年3月期に特別利益として計上する。経営資源の有効活用による資産効率化を図ることが目的。これに伴い、22年3月期純利益は従来予想の4.3億円から20億円にまで上方修正した。会社側では総還元性向100%を目標としていることから、配当金の大幅増配が期待される状況に。なお、会社側では配当計画を一旦未定としている。

<5698> エンビプロHD 1986 +400ストップ高。前日に業績・配当予想の上方修正を発表している。22年6月期営業利益は従来予想の23.9億円から27.2億円、前期比27.7%増に引き上げ。金属スクラップ価格の上昇、リチウムイオン電池リサイクル事業の取扱量増加などが背景。また、配当計画も実質上方修正、4月19日を基準日として1:2の株式分割を実施するが、分割前換算で6月末配当金は従来計画33円から46円に引き上げる。《ST》

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