ユーロ週間見通し:底堅い値動きか、日本の金融緩和継続の思惑強まる
2022年3月19日 14:43
*14:43JST ユーロ週間見通し:底堅い値動きか、日本の金融緩和継続の思惑強まる
■強弱含み、ユーロ圏の金利先高観強まる
今週のユーロ・ドルは強含み。ウクライナとロシアの停戦をめぐる交渉は進展するとの見方からユーロ買いが優勢になった。年内7回の米利上げ想定でドル買いが優勢となったが、オランダ中銀のクノット総裁が年内2回の利上げの可能性を示唆したことをきっかけに、ユーロ買い・米ドル売りが活発となった。取引レンジ:1.0898ドル-1.1137ドル。
■底堅い値動きか、ウクライナ情勢を注視
来週のユーロ・ドルは底堅い値動きか。米国金利の先高観は後退していないが、ユーロ圏の金利先高観が浮上している。ロシアとウクライナの停戦交渉の行方が注目されるなか、合意に向けて停戦協議が進展した場合、安全逃避的なユーロ売り・ドル買いは縮小するとみられる。
予想レンジ:1.0920ドル−1.1220ドル
■堅調推移、日欧金利差拡大の思惑広がる
今週のユーロ・円は堅調推移。ウクライナとロシアの停戦をめぐる交渉が進展し、近日中に成果が見込まれるとの見方からユーロ買い・円売りが先行した。オランダ中央銀行のクノット総裁が年内2回の利上げの可能性を示唆したこと、日本銀行は現行の金融緩和策を長期間維持する可能性があることも意識された。ロシアによるウクライナ攻撃は続いてるものの、ユーロ買い・円売りの勢いは衰えなかった。取引レンジ:128円04銭−131円92銭。
■底堅い値動きか、日本の金融緩和継続の思惑強まる
来週のユーロ・円は底堅い値動きか。欧州中央銀行(ECB)は直近の理事会で緩和政策からの転換を打ち出し、ユーロは売りづらい。また、ロシアとウクライナの停戦交渉で合意に向け進展すれば、エネルギー供給不安の払しょくによるユーロ買いが見込まれる。一方、リスク回避の円買いが後退するほか、日銀による緩和的な金融政策の維持を背景とした円売りが見込まれユーロを押し上げる可能性がある。
○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・24日:3月マークイット製造業PMI(2月:58.2)
・24日:3月マークイットサービスPMI(2月:55.5)
予想レンジ:130円00銭−133円00銭《FA》