2030年までにカーボンネガティブ目指すMicrosoft、2021年の排出量は大幅増
2022年3月14日 10:20
2030 年までにカーボンネガティブを目指す Microsoft だが、2021 会計年度は好調な業績を反映して二酸化炭素排出量が大幅に増加してしまったそうだ(Official Microsoft Blog の記事、日本語抄訳、報告書、Windows Central の記事)。
2021 会計年度は再生可能エネルギーの購入などにより、同社が直接排出するスコープ 1 排出量と、購入するエネルギー生産過程で排出される間接的なスコープ 2 排出量は合計で 16.9 % 減少している。一方、サプライチェーンなどの排出量を含むスコープ 3 排出量は 22.7 % 増加した。
スコープ 3 の増加はクラウドサービスビジネスの成長と、同社デバイスの販売・使用増が原因だといい、全体の排出量は 249 万トン増の 1,407 万トン (21.5 % 増) となった。なお、スコープ 1 とスコープ 2 を個別に見るとスコープ 1 は 4.7 % 増加しており、スコープ 2 が 28.2 % 減少している。
スコープ 3 排出量はコントロールが難しいが、Microsoft では 2020 年から内部的な「炭素税」の対象にスコープ 3 排出量を加え、2030 年までに半分以下に削減する計画を掲げている。今後はスコープ 3 排出量削減の取り組みをさらに進めるため、同社全体での排出量上限に加えて事業グループごとに削減目標を設定するほか、社内の炭素税引き上げも行うとのことだ。