今日の為替市場ポイント:リスク選好的なドル買い拡大の可能性低い

2022年3月1日 08:28


*08:28JST 今日の為替市場ポイント:リスク選好的なドル買い拡大の可能性低い
2月28日のドル・円は、東京市場では115円22銭から115円78銭まで強含み。欧米市場では、115円64銭から114円86銭まで下落し、114円95銭で取引終了。本日3月1日のドル・円は主に115円を挟んだ水準で推移か。米長期金利の低下を意識して、リスク選好的なドル買い・円売りがただちに拡大する可能性は低いとみられる。

28日の米国債券市場では安全逃避的な債券買いが活発となった。ロシアの一部銀行は国際銀行間の送金・決済システムであるSWIFTから排除されることになり、対ロシア制裁が強化されたことが要因。この影響で米国の利上げ確率は低下した。CMEのFedWatchによると、次回の連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で0.25ポイントの利上げが行われる確率は28日時点で93%程度。0.5ポイントの利上げが行われる可能性は大幅に低下した。

なお、ロシアは、SWIFTから自国の金融機関が排除されることを以前から想定していたとみられている。そのような事態に対処するため、ロシアは人民元の国際銀行間決済システムであるCIPSへの参加を決めている。SWIFTから排除されたことによって金融・経済面で中国とロシアの関係が一段と強化されるとの見方も浮上しており、中国側の反応に注目したい。《FA》

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