週休3日制導入、7割超が肯定的 年代が上がるほど抵抗感
2022年2月13日 20:03
昨年6月、政府が「骨太の方針」に「選択的週休3日制」を盛り込み、産業界へ導入を呼びかけたことで、にわかに週休3日制が注目を浴びるようになった。人手不足の中で週休3日制の導入が提唱される背景には人材投資と労働力流動化の促進によって労働生産性を向上させようとする政府の狙いがある。人々の「週休3日制」に対する評価は肯定的なものが多数派のようだが、一方で労働時間が短縮されることで給与が減額されるケースもあり、こうした理由から抵抗感を示す者も少なくない。
労働市場の調査機関である「Job総研」を運営する株式会社ライボが「週休3日制に関する調査」(調査日:2021年12月24日~1月4日、対象:全国の20~69歳の男女667名)を実施し、その結果レポートを1月31日に公表しているが、これによれば週休3日制について「賛成」との回答が50.2%、「やや賛成」24.7%で、両者を合計すると74.9%の者が肯定的だ。一方、否定的な者の割合は14.0%で、内訳は「反対」が8.8%、「やや反対」5.2%となっている。また「どちらでもない」が11.1%存在する。
年代別に見ると、肯定的な回答の割合は、「20代」で83.2%、「30代」で77.7%、「40代」65.4%、「50代」71.9%と若い層ほど肯定派が多く、「40代」で最も少なくなっている。逆に否定的な回答の割合では、「20代」が9.2%、「30代」が9.9%、「40代」20.7%、「50代」21.1%と年代が上がるにつれ否定的な回答が増加する傾向が見られる。
「1日の労働時間を増やす」という条件の場合は、「賛成」が61.3%、「反対」30.5%となり、「収入が減る」という条件では「賛成」は32.5%まで減り、「反対」が56.3%と半数以上まで増加し賛否が逆転する。「肯定的な回答」をした者にその理由を聞いた結果では、「プライベートの充実や自由時間が増加するから」が84.2%で最多、次いで「スキルアップの勉強時間を確保できる」45.1%、「副業がしやすくなる」44.9%の3つが多くなっている。逆に「否定派」の理由では「給与が減少する可能性がある」が62.0%で最多、次いで「業務が停滞する可能性がある」42.4%、「1日の労働時間が増加する」31.5%が上位となっている。週休3日制には概ね肯定的だが、やはり収入減となると否定的になる者が多数派のようだ。(編集担当:久保田雄城)