ユーロ週間見通し:もみ合いか、ユーロ圏のインフレ進行を警戒

2022年2月5日 15:21


*15:21JST ユーロ週間見通し:もみ合いか、ユーロ圏のインフレ進行を警戒
■上昇、ECBによる年内利上げの可能性浮上

今週のユーロ・ドルは上昇。ロシアと西側諸国の対立は続いており、地政学的リスクの高まりを警戒してユーロ売り・米ドル買いが先行した。しかしながら、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁は3日に開かれた会見で、「インフレ見通しのリスクは上向き」との見方を伝えたことや、年内利上げの可能性を排除しなかったことから、ユーロ圏の金利先高観が強まり、ユーロ買い・米ドル売りが活発となった。取引レンジ:1.1138ドル-1.1484ドル。

■もみ合いか、ECBの金融引き締めを想定したユーロ買いも

来週のユーロ・ドルは、もみ合いか。ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁は理事会後の記者会見でインフレ高進への警戒感を示し、今後の金融引き締めへの思惑からユーロ買いは継続する可能性がある。ただし、米インフレ指標は引き続き高水準のため、米国の金融正常化への思惑は後退しないため、リスク選好的なユーロ買い・米ドル売りがさらに強まる可能性は低いとみられる。

予想レンジ:1.1350ドル−1.1550ドル

■上昇、ユーロ圏の金利先高観強まる

今週のユーロ・円は上昇。米国の金融正常化への期待やウクライナ情勢の緊迫化が警戒されたことでユーロ売り・円買いが一時優勢となった。しかしながら、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が年内利上げの可能性を排除しなかったことから、リスク選好的なユーロ買い・円売りが急速に広がり、ユーロ・円は一時132円台に上昇した。取引レンジ:128円35銭−132円09銭。

■もみ合いか、ユーロ圏のインフレ進行を警戒

来週のユーロ・円はもみ合いか。欧州中央銀行(ECB)理事会で現行の金融政策を維持することが決まったが、ラガルド総裁はインフレ高進に警戒感を示している。それを受け、強い経済指標を手がかりに今後の引き締めを期待したユーロ買い・円売りが続く可能性がある。ただし、ウクライナ問題の混迷で地政学リスクが嫌気されており、リスク選好的なユーロ買い・円売りがさらに強まる可能性は低いとみられる。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・特になし

予想レンジ:130円50銭−133円00銭《FA》

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