NYの視点:【今週の注目イベント】ECB、BOE、豪準備銀、米雇用統計・ISMなど

2022年1月31日 07:30


*07:30JST NYの視点:【今週の注目イベント】ECB、BOE、豪準備銀、米雇用統計・ISMなど
今週は、連邦公開市場委員会(FOMC)通過後、欧州中央銀行(ECB)定例理事会、英中銀の金融政策決定会合に市場の焦点が移行する。豪準備銀も金融政策決定会合を予定しており、注目材料となる。

英国中銀は12月のサプライズとなったインフレ高進で、この会合で利上げを実施すると予想されている。エコノミストは中銀が25ベーシスポイントの利上げに動くと見ており、ポンド高に繋がる。ECBは政策金利の据え置きが見込まれるが、ラガルド総裁が利上げの見通しガイダンスを供給。総裁は引き続き年内の利上げの可能性は少ないと慎重な方針を強調する可能性があるが、市場は12月の利上げを織り込みつつありユーロの下支えとなる。

米国では利上げ軌道を確認するために重要となる雇用統計が発表される。オミクロン変異株流行が労働市場にどのように影響したかを判断する。同時に、FOMCは賃金インフレの上昇で12月会合でタカ派に転じたが、統計で平均賃金動向にも注目が集まる。パウエル議長は労働市場が非常に強く、雇用に影響せずに利上のかなりの余地があるとの考えを示している。そのほか、1月MNIシカゴPMIやISM製造業景況指数で製造業動向を探る。また、第4四半期非農業部門労働生産性で、経済の動向を見極める。

JPモルガンは年内5回利上げ、バンク・オブ・アメリカは7回の利上げを予想している。確かに、FF金利はPCEを上回る必要があり、かなり利上げの余地がある。しかし、アトランタ連銀の1-3月期国内総生産(GDP)見通しはゼロ成長予想。景気が停滞し、市場が予想しているほど、利上げが進まない可能性も残る。ドル高基調が崩れる可能性は少ないないが、ペースは限定的なものになる可能性がある。

パウエル議長はソフトランディングを目指すが、唯一懸念はインフレが鈍化しないことになる。


■今週の主な注目イベント

●米国
31日:1月MNIシカゴPMI、1月ダラス連銀製造業活動
2月
1日:1月製造業PMI、ISM製造業景況指数、12月JOLT求人
2日:1月ADP雇用統計
3日:第4四半期非農業部門労働生産性、1月サービス業PMI、1月非製造業景況指数
4日:1月雇用統計

●中国
30日:製造業PMI、非製造業PMI、財新製造業PMI

●欧州
31日:独、スペインCPI、ユーロ圏、伊GDP
2月
1日:仏CPI、ユーロ圏、仏、独製造業PMI、ユーロ圏、独、伊失業率
2日:ユーロ圏、伊CPI
3日:ECB定例理事会、ラガルド総裁会見、
4日:ユーロ圏小売売上高、仏鉱工業生産

●英国
2月
1日:製造業PMI
3日:英中銀金融政策決定会合

●日本
31日:小売売上高、消費者態度指数
2月
1日:失業率

●豪州
2月
1日:豪州準備銀、金融政策決定会合、製造業PMI、小売売上高、消費者信頼感《FA》

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