Cydia運営会社がApple訴えた裁判 Appleの棄却申立を認める 米連邦地裁
2022年1月9日 07:52
米カリフォルニア北部地区連邦地裁の Yvonne Gonzalez Rogers 判事は 5 日、脱獄済み iOS 向けアプリストア Cydia App Store の運営会社が Apple による iOS アプリ市場独占を訴えている裁判で、Apple 側の棄却申立 (PDF) を認めた(裁判所文書: PDF、Mac Rumors の記事)。
Cydia App Store 運営会社 SaurikIT 設立者の Jay Freeman (saurik) 氏は Apple が iOS 向けの App Store を開始するよりも前に Cydia を開発し、iOS アプリを提供してきたと主張。Apple が App Store 以外からのアプリインストールを困難にするなど不当に iOS アプリ市場を独占し、Cydia は破産の危機に瀕する損害を受けたとして損害賠償や不当行為の差止命令を求めている。
一方、Apple は iOS ネイティブアプリを配布するサードパーティーのアプリストアを認めたことはなく、App Store 開始後はそのようなアプリストアをブロックしており、Cydia が不正なハックを行ってアプリをインストールすることで不当な利益を得ていると反論。Freeman 氏が App Store 提供開始の 4 か月前に Cydia を開発したとしても、それは Apple が App Store の計画を発表した 6 か月後にあたるとし、Apple の市場独占を訴える流行に乗っかった訴訟だなどと批判する。
ただし、Apple 側の棄却申立事由はこれらの議論と関係なく、時効により訴えることはできないというものだ。判事は申立を認めたが、原告側に訴状修正の余地を残した。原告は修正訴状を 19 日まで提出できる。