原因は「座り過ぎ」? コロナ禍のストレスをコーヒーブレイクで乗り切ろう

2022年1月2日 17:32

 コロナ禍以前の生活が懐かしく感じられるほど、ここ数年の変化には著しいものがあった。マスクをして、手指の消毒をして、3密を回避することが、もはや当たり前に感じつつある。働き方にも変化が生じた。一番大きな変化は、リモートワークの増加だろう。緊急事態宣言下で急速に広まった新しい働き方には、賛否両論あるようだ。

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 インターネット調査会社のマイボイスコム株式会社が、在宅勤務・リモートワークのメリットとデメリットに関する調査を行なった。メリットの第1位は、「通勤ストレスの減少」63.9%。多くの方が通勤電車の回避に歓喜しているようだ。反対にデメリットの第1位は、「オン・オフの切り替えや気分転換が難しい」43.9%。出社しない、又は自席に張り付いて他部署へ移動しないなど、行動を制限されることが、今までにあまり見られなかった、新たなストレスを生み出しているようだ。

 

 この新たなストレスは、近年のパソコンを中心とした働き方のスタイルが大きく影響しているという見方がある。いわゆる「座り過ぎ問題」の第一人者である早稲田大学 スポーツ科学学術院の岡浩一朗教授の研究によれば、長い座位時間や連続した座位行動が、生活習慣病やメンタルヘルスに悪影響を及ぼす可能性があるそうだ。上記アンケートのデメリットにも合致している。解決策として、座位行動に費やす時間の減少や、低強度の身体活動時間の増加が提唱されている。

 ただ、自宅でリモートワーク中であれば、突然立ったり座ったり、簡単なエクササイズを始めるのも可能だが、出社してそれをするには、かなりの勇気がいるだろう。もはや会社全体で取り組む必要がある問題だ。そんな中、文字通り、会社全体でこの「座り過ぎ問題」に取り組んでいる企業がある。スイスに本社を置く世界最大の総合食品飲料企業・ネスレの日本法人である、ネスレ日本株式会社だ。

 ネスレ日本株式会社では、「3 Coffee a Day ~1日3杯のコーヒー習慣がいい人生をつくります」というキーメッセージを提唱し、顧客のみならず、従業員にも1日3杯のコーヒー習慣を推進している。健康効果をもたらすポリフェノールが多く含まれており、集中力の向上、更には水分補給と、身体的健康への貢献にも期待できるそうだ。

 同社の取り組みは、コーヒーの効果が期待できることは勿論だが、座位行動の中断を促すという効果もある。コーヒーブレイクで発生する移動や準備、仲間との談笑や片付けが、気分転換に繋がることが期待できるのだ。コーヒーが苦手な方は、それぞれの嗜好に合わせて準備すれば良いだろう。何より「座り過ぎ問題」の解決策として、非常に理にかなった取り組みと言えるのではないだろうか。

 この2年よりはマシだろうが、2022年も少なからず、新型コロナウイルスの影響を受ける年になるだろう。リモートワークである程度の仕事が出来ることがわかった今、働き方の改革は、更に進むことが予想される。生活習慣も含め、様々なことが変わっていく時代に疲れた時は、一息、コーヒーブレイクを入れることをおすすめしたい。 (編集担当:今井慎太郎)

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