東急ストアと東急ステーションリテールサービスが合併へ 東急がグループ再編
2021年12月28日 08:06
東急グループで小売店を運営する東急ストアと東急ステーションリテールサービスが、2022年3月に合併することになった。昨今の消費者の生活様式変化に対応するためで、スーパーやコンビニエンスストア、ドラッグストアなど小売店を一体運営する。
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東急ストアを存続会社、東急ステーションリテールサービスを消滅会社とする吸収合併方式で進める。合併期日は2022年3月1日。両社がこれまで進めてきた小売り事業を、スーパー、コンビニ、ドラッグストア、駅売店の各事業に集約。新型コロナウイルスの感染拡大以降、変化が進む消費者のニーズや地域の特性に合わせた商品展開、サービスの向上を図る。
両社はともに東急が100%の株式を保有する子会社。今回の合併で東急の連結決算に対する影響はない見通し。
東急ストアは1956年の設立。従業員約6,200人を抱え、スーパーの「東急ストア」、高級スーパーの「プレッセ」、小型店舗の「フードステーション」などを東急沿線中心に首都圏と静岡県で展開している。
東急ステーションリテールサービスは1967年の開業。従業員約800人で、駅売店の「toks」、コンビニの「ローソン+ toks」のほか、10分間ヘアカット「QBハウス」やドラッグストア「マツモトキヨシ」のフランチャイズ店舗などを運営している。
消費者庁によると、新型コロナの感染拡大後、外食が減少。一方で惣菜や弁当などの需要が高まったほか、日用品だとティッシュペーパーなど紙製品、洗剤が売れ行きを伸ばすなど、消費者の行動に変化が見られる。東急グループはこうした変化に適切に対応するとともに、時代に合わせたサービス向上を図るため、小売り事業の一体化が必要と判断した。(記事:高田泰・記事一覧を見る)