小田急のベーカリー「HOKUO」、22年2月末で全店閉店へ 一部はドンクに

2021年12月22日 07:32

 小田急グループの北欧トーキョーが首都圏で運営するベーカリーチェーンの「HOKUO(ホクオー)」が、2022年2月末で39店すべての営業を終了することになった。コロナ禍とコンビニエンスストアとの競争などで事業環境が悪化したためで、うち10店は神戸市に本社を置くベーカリーチェーンのドンクに譲渡する。

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 北欧トーキョーの営業終了に合わせ、親会社の小田急電鉄はドンクと業務提携に関する基本協定書を締結した。今後、飲食関連事業や店舗開発で連携する。北欧トーキョーの店舗のうち、小田急沿線にある10店は3月15日付でドンクに事業譲渡され、3月下旬ごろから順次、ドンクの店舗として営業を再開する。北欧トーキョーの正社員はドンクへ移籍する見込み。

 ドンクに譲渡される店舗はOX経堂店(東京都世田谷区)、千歳船橋店(同)、祖師ヶ谷大蔵店(同)、新百合ヶ丘店(川崎市麻生区)、相模大野店(相模原市南区)、海老名店(神奈川県海老名市)、本厚木ミロード店(神奈川県厚木市)、伊勢原店(神奈川県伊勢原市)、中央林間店(神奈川県大和市)、湘南台店(神奈川県藤沢市)。

 HOKUOは札幌市に本社を置く製パン会社の北欧が始め、関東地方での営業権を小田急グループの小田急商事が取得し、小田急電鉄とともに北欧トーキョーを1988年に設立した。北欧の経営破綻もあって、現在は小田急電鉄の100%出資会社になり、小田急沿線を中心に39店を東京都、神奈川県、埼玉県に出店している。最近は出店先をJR各線や京王、東武沿線にも積極的に広げてきた。

 しかし、北欧トーキョーの経営状態は新型コロナの感染拡大後に急速に悪化。2021年2月期決算で約7億円の純損失を出していた。今期も相次ぐ緊急事態宣言で客足が戻らない中、コンビニとの競争がさらにし烈さを増していた。(記事:高田泰・記事一覧を見る

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