福岡・天神一丁目再開発、オフィスと店舗の複合ビルが2025年3月末完成へ
2021年12月14日 15:46
日本生命と積水ハウスが福岡市中央区天神で着手している天神一丁目再開発の概要が決まった。現在進めている旧ビルの取り壊し工事が終わり次第、オフィスや店舗が入る18階建てビルに建て替える計画で、新ビルは2025年3月末に完成する予定だ。
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建て替えるビルの名称は「天神一丁目北14番街区ビル(仮称)」。約3,000平方メートルの敷地に地下2階、地上18階建て延べ約3万9,300平方メートルの新ビルを建設する。ビルの高さは88メートル。低層階に店舗、中高層階にオフィスが入る予定。入居店舗やオフィスの広さなどは今後詰める。
建て替え予定地は福岡市が国家戦略特区の指定を受け、2015年から老朽化した民間ビルの建て替えを推進している「天神ビッグバン」のエリア内。明治通りと昭和通りの交差部に新たな玄関口となる広場空間を設け、高さ8メートル以上のシンボルツリーやデザイン性の高いベンチを置いて憩いの場とする。
ビルの周囲に常緑並木を配置するとともに、広範囲の壁面緑化を施し、ヒートアイランドを抑制。照明や空調設備にも高効率機器を採用し、エネルギー消費量を基準値から30%以上の削減を目指す。
福岡市が進める「感染症対応シティ」の実現に向け、オフィス内の自動換気システムや通行量の多い場所への非接触検温センサーを設置するなど、新型コロナウイルス対策にも本腰を入れる。
外観は福岡市赤煉瓦文化館や天神地下街の重厚なたたずまいを後世に伝えるため、それに合わせたデザインを採用した。明治通りから昭和通りをつなぐ天神通線沿いに幅員8メートルの歩行者空間を設け、潤いのある街並みを提供する。
天神ビッグバンは天神交差点から半径約500メートルが対象エリアで、既に50件を超す民間ビルの建築確認申請が出ており、うち43棟が9月末までに完成している。(記事:高田泰・記事一覧を見る)