DNP、スマホ撮影で最適な顔写真データ収集の新サービス 独自AIを搭載

2021年12月12日 07:22

 大日本印刷(東京都新宿区)は10日、グループ会社と共同で、スマホ撮影でも規格に適応した顔写真データを収集できるサービス「Photo Entry(フォトエントリー)」の運用を開始した。社員証や会員証など、顔写真入りIDを製作する際などに役立つ。独自開発したAIアシストによって実現した。

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 事業者は対象者に撮影用URLを共有。対象者がスマホで顔写真を撮影すると、クラウド上のサーバーに蓄積される。事業者は、専用の管理サイト上で進捗管理や顔写真のダウンロードを行うというのが利用の流れ。専用アプリなどを経由する必要が無いため、利用者の抵抗感が少ない。

 サイズを規格にあわせるためのトリミング機能や、「サングラス不可」などの条件を識別するAIアシストも搭載。画素数など個別の規格にあわせた顔写真のデータを取得できる。

 リネームも自動化しており、事業者が手作業で行う手間を省くことができる。人が手作業で行うのではなく自動化することで、個人情報の取り違えをするなどのミスを防ぐことも可能だ。顔写真のデータは大日本印刷のサーバーに保管し、セキュリティを担保する。

 近年、個人を特定するために顔写真の活用が拡大している。以前から利用されているビジネス用途の社員証などだけでなく、エンターテインメントの市場では、転売防止用の電子チケット、ファンクラブ会員証、顔認証ゲートなど利用が多岐に渡る。

 ユーザーがスマホで自身の顔写真を撮影し、事業者に送信するのがスタンダードな手法だ。だが、サイズや品質にバラつきがあり、目視で問題が無いか確認する必要があり事業者の負担となっていた。フォトエントリーはこうした課題を解消し、均一で高品質な顔写真データを収集する。

 全国5500台と、業界でトップクラスの設置数を誇る証明写真機「Ki-Re-i」で得た顔写真撮影のノウハウを活用した。スマホだけでなく、同機で撮影した顔写真をサーバーに登録することもできる。(記事:土佐洋甘・記事一覧を見る

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