22年2月公開『シラノ』、UKプレミア 名作をミュージカル映画に
2021年12月10日 11:17
2022年2月25日(金)に日本公開を控えるアメリカ&イギリス製作によるミュージカル映画『シラノ』のUKプレミアイベントが、7日(現地時間)に開催された。主演のピーター・ディンクレイジやジョー・ライト監督も参加し、華やかなイベントとなった。
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■傑作戯曲『シラノ・ド・ベルジュラック』を改めて映画化
17世紀のフランスに実在した剣豪にして詩人のシラノ・ド・ベルジュラックを主人公に描いた、エドモン・ロスタン作の戯曲『シラノ・ド・ベルジュラック』。外見のコンプレックスに悩みながら、1人の女性を愛した男の純愛と切ない三角関係を描く物語は、1897年に初演されて以来、日本を含む世界各地で幾度となく上演され、今も世界で最も愛される傑作戯曲のひとつだ。
これまでに何度も映画化・ミュージカル化もされてきたこの傑作戯曲が、この度、改めてミュージカル映画化された。主人公シラノを演じるのは、映画『スリー・ビルボード』などで知られるピーター・ディンクレイジ。シラノが想いを寄せるヒロインのロクサーヌを、『Swallow/スワロウ』のヘイリー・ベネットが、ロクサーヌが恋する青年クリスチャンを『ルース・エドガー』のケルヴィン・ハリソン・Jr.が演じる。
監督は、長編初監督作品『プライドと偏見』で注目を浴び、その後も『つぐない』などを手がけたジョー・ライトが担当した。
『シラノ』と題された本作は、12月6日発表された「第15回デトロイト映画批評家協会賞」では、作品賞と主演男優賞(ピーター・ディンクレイジ)を受賞。
他にも、「第26回サテライト賞」では、作品賞(コメディ/ミュージカル)、主演男優賞(コメディ/ミュージカル)、衣装デザイン賞にノミネート。「ハリウッド映画批評家協会賞」でも、主演男優賞、主題歌賞、コメディ/ミュージカル映画賞にノミネートされている。
■UKプレミアイベント開催
7日、英ロンドンのレスタースクエアにあるオデオンラックスのレッドカーペットには、主人公シラノ役ピーター・ディンクレイジ、ヒロイン・ロクサーヌ役ヘイリー・ベネット、クリスチャン役ケルヴィン・ハリソン・Jr.の主要キャスト3人が集結。また、ジョー・ライト監督や脚本のエリカ・シュミットの他、豪華ゲストもファンの歓声に迎えられながら登場した。
主演のピーターは、「この作品は本当に心に打つものがあり、皆さんが歌と共に心の中へこの作品を持って帰ってくれることを願っているよ」とコメント。ヒロインを演じるヘイリーは、初めは演じる自信がなかったそうで、「歴史上の女性や、特に現代女性について勉強しました」と明かした。
また、監督は「人と人との繋がりをテーマにした映画を作りたいと思っていたのですが、それはパンデミックが起こる前のこと。パンデミックが起こった今こそ、人と人との繋がりや、愛する人に愛を伝えることの必要性をテーマにした映画を作る時だと思いました」と、本作に込めた思いを語った。
■映画『シラノ』あらすじ
17世紀フランス。優れた詩を書く才能を持つシラノは、見事な剣の腕前も持ち、フランス軍きっての騎士だった。しかし彼は自身の外見に自信が持てず、想いを寄せるロクサーヌへの気持ちを隠し続けている。
そんな彼の胸の内を知らないロクサーヌは、シラノと同じ隊に配属された青年クリスチャンに惹かれていた。愛する人の願いを叶えようとするシラノは、愛情を言葉で表現する才能がないクリスチャンの代わりにロクサーヌへのラブレターを書くことになり……。(記事:ヤスダ ユウカ・記事一覧を見る)