中越パル、ジャステック、Fブラザーズなど/本日の注目個別銘柄
2021年11月29日 15:51
<3877> 中越パル 976 -126急落。先週末に立会外分売の実施を発表。分売予定株式数は29万400株で発行済み株式数の2.2%程度の水準で、分売予定期間は12月7日から10日まで。プライム市場の上場維持基準である流通株式時価総額の基準充足に向けての流通株式比率上昇、流動性の向上などを目的としている。通常の流動性が低水準であることから、需給面へのインパクトを警戒する動きが優勢に。
<6920> レーザーテック 30160 +1150切り返して急伸。先週末の米SOX指数が3%近い下落となったことで、朝方は売りが優勢となる場面もあったが、その後は押し目買いの動きが優勢の展開に。南アフリカでの新型コロナウイルス変異種確認を受け、世界経済への影響懸念も高まっているが、一方で、世界的な利上げに向けた動きは沈静化するとの見方にもつながり、総じてグロース株は買い材料視される状況に。
<3454> Fブラザーズ 936 -86急落。先週末に業績予想の修正を発表、営業利益は従来予想の47.3億円から48.9億円、前期比92.4%増にまで引き上げた。売却予定物件をより売却粗利率の高い物件に入れ替えたこと、賃貸不動産ポートフォリオの順調な積み上がりで賃貸収益も計画線を上回っていることが収益上振れの背景に。ただ、今期の好業績は十分に織り込まれており、修正幅が限定的なことから、出尽くし感が先行する流れに。
<6701> NEC 5130 +20反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は投資判断を「ニュートラル」から「オーバーウェイト」に格上げ、目標株価は6100円から6600円に引き上げた。営業利益予想は、半導体不足の影響を考慮し22年3月期を減額。一方、23年3月期以降はグローバル5Gの見通し引き上げにより上方修正。いずれ半導体不足の影響への懸念が解消すると考えれば、現状の株価には割安感があると判断している。
<9433> KDDI 3350 -70大幅続落。ゴールドマン・サックス証券は投資判断を「買い」から「中立」に格下げ、目標株価を4040円から3700円に引き下げた。楽天モバイルからのローミング収入が減収トレンドに向かう点、ライフデザイン(LD)領域の成長性が減速している点、NTTグループ再編により強みの法人ビジネスの競争環境激化が見込まれる点などを考慮し、営業利益成長率予想を引き下げている。
<3681> ブイキューブ 1186 +29大幅反発。新型コロナウイルス変異株「オミクロン型」の確認、各国への感染者の広がりを受けて、あらためて経済活動の制限を意識し、テレワークへの関心も高まる状況となっているもよう。先週末には、昨年12月高値からの下落率が70%を超える水準まで株価も調整しており、リバウンド余地の大きさなども意識される形とみられる。
<9101> 郵船 7550 +180大幅反発。大手海運株軒並み高で、海運セクターは本日逆行高の展開になっている。先週末のバルチック指数は3.3%の上昇となるなど、目先の海運市況の底打ち感も意識される状況に。また、コロナ感染拡大がコンテナ船市況大幅上昇のきっかけにつながったとの見方も多く、南アフリカにおける新型コロナウイルス変異種の確認が、思惑材料視される形にもなっているもよう。
<9717> ジャステック 1040 -152大幅続落で下落率トップ。本日は11月末の権利落ち日となっている。同社は年1回配当で、11月末に50円配を計画している。前日終値ベースで配当利回りは4.2%と高水準、配当権利落ちによる処分売りの動きが優勢になっているようだ。第3四半期までの営業利益進捗率が低水準であり、業績下振れ懸念が拭えないことなども、処分売りの動きを急がせる形とみられる。
<4661> OLC 17900 -895大幅続落。南アフリカで確認された新型コロナウイルス変異株「オミクロン型」について、欧州各国のほか、カナダなど北米でも感染が確認されたと伝わっている。強い感染力などが指摘されており、国内でもあらためて行動を制限するような流れが強まっていくとの懸念が優勢になっている。空運株やJR各社などの旅行・関連株は本日も売りが優勢の展開に。
<4373> シンプレクスHD 2829 +174大幅反発。SMBC証券では投資判断を新規に「1」、目標株価を3700円としている。4月にコンサルティングフォームを設立、DXコンサルティング事業の売上成長に加え、コンサルティングを起点として発掘したシステム開発需要を既存事業が取り込むことで、安定した高い利益成長を実現すると評価しているもよう。22年3月期から3 年間の予想EPS 成長率は年率16.1%と予想している。《ST》