車に関する節約術 その1
2021年11月16日 18:16
車を維持するには、それなりのコストが発生する。世帯の家計において、車の維持費を全体的に見渡すと、いくつかの節約ポイントが考えられる。
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税金等固定的にかかるコストと、事故や違反を回避する以外で、維持費を可能な範囲で節減する方策を考えて見たい。また、任意保険もいろいろ自身のスタイルに合わせて「年齢制限」や「運転者限定」等の組み合わせで節約可能だが、こちらは専門家に任せたい。
●ガソリン価格が高騰
資源エネルギー庁が10日に発表したガソリンの店頭価格は、8日時点の全国平均が1リッター169円だった。
前週に比べ0.3円(0.2%)高く、最高値は長崎や鹿児島の176.4円だった。調達費が高止まりし、10週間連続で価格上昇した結果の、2014年8月以来の高値更新である。
そして、産油国は各国からの増産要請に応ずる用意は無い模様で、当面はガソリン価格の高騰に悩まされそうな状況だ。
●一般的な燃費対策
燃料消費を抑える方策として、
・無駄なアイドリングを避ける
・急加速をしないで流れに乗って走行する
・不要な荷物をトランクに積みっ放しにしない
といった事が一般的に推奨されている。
要は、市街地でそれ程信号間隔が長く無い区間において、青信号に変わると同時に先頭を切って飛び出し、せいぜい数カ所の信号を抜けただけで、赤信号で停止みたいな運転をするよりも、流れに沿って連続して交差点信号を抜ける方が、結果的に到着時間も大して変わらずに燃費も良い運転方法だ。
●店頭価格にも敏感に
ガソリン系列のカードで、一般の飛込ユーザー価格では無く、割安な会員価格で給油できる様に、給油カードを作っておくとか、普段給油するスタンドで「プリペイドカード」を購入しておく方法も役立つ。
昔は系列のスタンドで利用可能な「ガソリン券」が販売されていた。長距離ドライブに出れば必ず旅先で給油するが、系列のカードの場合、旅先のその地域の店頭価格より割安ではあるが、せいぜい数円程度だ。一方で「ガソリン券」の場合は、券を購入した金額で給油できた。
極端な話、150円/リッターで既に購入した券で、旅先の店頭価格が160円/リッターでも給油できたのだ。カードならせいぜい3円安い157円/リッター程度だろうから、これは非常に便利だった。
現在の「ガソリンギフト券」は、「額面1000円」とかだから、購入価格は店頭価格が基準となる為、昔の「ガソリン券」程の優位性は無くなった。
●国産車は「取扱説明書」で確認すれば「レギュラーOK」の場合もある
日本車の「ハイオク仕様車」の場合、取扱説明書に「ハイオクが入手不能の場合はレギュラーが使用可能です」との記載があれば、日常の使用には「レギュラー」を使用しても問題は無い。
但し、普段の運転状況では問題無くても、「その車の極限」では、カタログ通りの馬力・トルクは得られない。「普段の運転状況」の目安は、高速道路でもオービスに引っ掛からない程度の運転までと考えれば良いだろう。
●輸入車のガソリン選択は自己責任
輸入車にハイオク指定が多いのは、その車の生産国のガソリン規格によるところが多い。日本のガソリン規格は欧米とは異なっている。
地域によって、大まかなオクタン価の設定は次の様になっている。
LOW MID HIGH
日本 90 - 100
北米 92 95 98
欧州 92 95 98
欧米からの輸入車は、本国の「レギュラー(MID)」ガソリンを使用する前提で設計してあっても、95オクタンが基準となっている。
これを日本に持ち込むと、日本のレギュラーのオクタン価は90オクタンである為、「95オクタン」の条件 を満たす為には、「ハイオク」を使用する必要がある。
日本は規制が多すぎる上に、世界を見渡したレギュレーションには見向きもせずに、大昔に自分たちの先輩が設定した規制値を後生大事に守り続けている。
現実的には、日本が欧米と同じ様な区分になれば、多分高度にチューニングされたエンジンを搭載したスポーツカー以外は、殆どの「外車」もレギュラーが使用可能だろう。
この問題は、輸入車ディーラーに聞いても、「指定のガソリンを使って下さい」としか回答は得られない筈だ。
同車種を保有していて、レギュラー常用を実践している人に聞くなり、ハイオクとレギュラーとを、比率を考えながら体感で決めるなりの工夫をするか、マニュアル通り「ハイオク」を常用するかは、自己責任で。(記事:沢ハジメ・記事一覧を見る)