10月のバイト時給、全国的に上昇 最低賃金引き上げ効果か
2021年11月13日 08:19
求人サイトを運営する各社が2021年10月度のアルバイト時給動向を発表した。マイナビやディップでは全てのエリア別調査で前年同月比プラスとなるなど、最低賃金アップの効果もあってか、全国的に時給が上昇していることが分かった。
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■アイデムは西日本が全ての職種でプラス
4日、アイデムが2021年10月の「パート・アルバイトの募集時平均時給」を発表した。東日本エリアの平均時給は前年同月比14円増の1,223円。このうち関東4都県(東京、神奈川、埼玉、千葉)の平均時給は同17円増の1,248円だった。
大分類の職種では7業種中、専門・技術職(東日本の平均時給:1,639円:前年同月比:32円減、以下同じ)のみマイナス。プラスだった職種では、販売・接客サービス職(1,052円、48円増)、事務職(1,089円、57円増)、製造関連・ドライバー職(1,091円、37円増)などで大きく時給が伸びた。
西日本エリアの平均時給は同102円増の1,253円。このうち関西3府県(大阪、兵庫、京都)の平均時給は同97円増の1,259円だった。大分類では7職種全てでプラス。特に専門・技術職(1,703円、246円増)、販売・接客サービス職(987円、33円増)、その他(1,055円、80円増)で大きく時給が伸びた。
■マイナビは全地域でプラス
12日、マイナビが10月の「アルバイト・パートの平均時給レポート」を発表した。全国平均時給は前年同月比15円増の1,137円となり、6カ月連続でプラス。
職種別で時給が上がったのは家電量販店が1,229円(前年同月比:201円増、以下同じ)、携帯販売が1,486円(223円増)、SE・プログラマが1,643円(171円増)、その他医療・介護・保育が1,151円(131円増)、保育士が1,458円(296円増)、薬剤師・登録販売者が1,355円(231円増)、インストラクターが1,319円(349円増)、その他レジャー・アミューズメントが1,218円(141円増)、ワゴン販売・売り子が1,262円(120円増)、その他オフィスワークが1,366円(225円増)、テレフォンアポインター・テレマが1,361円(251円増)、その他軽作業が1,126円(120円増)、その他工場・倉庫・建築・土木が1,232円(132円増)、建築・土木・設備作業が1,397円(105円増)など。100円以上時給が上昇した職種が目についた。
反対に時給が下がったのは、営業が1,271円(139円減)、映像/音楽制作・フォトグラファーが1,042円(133円減)、医療専門職が1,507円(147円減)など。
地域別では北海道・東北が前年同月比32円増の996円、関東が同14円増の1,217円、甲信越・北陸が同8円増の1,066円、東海が同10円増の1,091円、関西が同12円増の1,120円、中国・四国が同20円増の994円、九州・沖縄が同31円増の1,001円となり、全ての地域でプラスとなった。
■ディップも全エリアでプラス
12日、ディップが10月の「アルバイト平均時給調査」を発表した。全国の平均時給は前年同月比79円増の1,195円となり、10カ月連続でプラスとなった。
職種別で時給が上がったのはIT・クリエイティブ/クリエイターその他が1,336円(前年同月比:167円増、以下同じ)、SE・PG・エンジニア・運用が1,386円(185円増)、薬剤師・登録販売者・薬局が1,404円(156円増)、キャンペーン関連が1,514円(189円増)、建設系が1,734円(501円増)、製造系が1,396円(324円増)、技能系が1,426円(286円増)、工場・製造その他が1,218円(146円増)、塾講師・家庭教師が1,789円(361円増)、教師・講師・インストラクターが1,770円(317円増)、教育その他が1,581円(102円増)など。マイナビ同様に100円以上時給が上がった職種が多い。
反対に時給が下がったのは営業その他が1,271円(264円減)、営業・企画営業が1,316円(157円減)、医療・介護・福祉その他が1,209円(240円減)、調査業務が1,271円(451円減)、調査・モニターその他が1,199円(106円減)、モデル・エキストラ・芸能関連が2,030円(479円減)など。
地域別では関東が前年同月比90円増の1,244円、東海が同111円増の1,153円、関西が同4円増の1,236円、九州が同130円増の1,097円となり、こちらもマイナビ同様に全ての地域でプラスとなった。(記事:県田勢・記事一覧を見る)