長崎駅高架下に「長崎街道かもめ市場」、西九州新幹線開業控え商業施設続々
2021年10月28日 08:06
2022年秋に佐賀県武雄市の武雄温泉駅と長崎県長崎市の長崎駅を結ぶ西九州新幹線が開業するのを前に、JRグループが長崎市で相次いで商業施設を整備している。10月29日に原爆資料館近くの川口町でJR西日本プロパティーズの「プラットモール長崎」が開業するのをはじめ、2022年春には長崎駅高架下にJR九州の「長崎街道かもめ市場」、2023年秋には「新長崎駅ビル」がオープンする予定。
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プラットモール長崎はJR西日本グループとしては九州初となるロードサイド型店舗で、国道206号沿いに整備した。施設は鉄骨4階建て延べ約1万9,000平方メートル。1階に長崎県と佐賀県で店舗展開するスーパーの「エレナ」、カフェの「コメダ珈琲店」、ドラッグストアの「ココカラファイン」が入り、2、3階に家具・インテリアの「ニトリ」が入居する。
長崎街道かもめ市場は長崎駅改札正面の高架下を開発した商業施設で、店舗面積2,200平方メートル。観光客向けに長崎らしさを打ち出した店舗構成で、土産物27店、飲食14店、その他のデイリーサービス13店の合計54店で構成する。主な店舗は長崎カステラの「異人堂」、豚まんの「長崎ぶたまん桃太呂」、五島うどんの「だしぼんず」、ちゃんぽんの「蘇州林」など。長崎県内の企業が40店を占める。
新長崎駅ビルは13階建てで、既存建物を含めて延べ約16万平方メートル。1~4階と5階の一部が約4万1,000平方メートルの商業施設、7~13階が客室数約200のホテル、5~6階がオフィスとなる。
西九州新幹線は当初、狭軌の在来線と広軌の新幹線を走行できる軌間可変電車(フリーゲージトレイン)として、福岡市の博多駅-長崎駅間を運行する計画だったが、軌間可変電車の開発が難航、導入断念となった。JR九州は全線フル規格の新幹線による整備を求めているが、佐賀県が費用負担で反対するなどしたため、武雄温泉駅-長崎駅間がフル規格で先行整備された。(記事:高田泰・記事一覧を見る)