映画『ラストナイト・イン・ソーホー』エドガー・ライト最新作、夢と恐怖がシンクロするタイムリープホラー

2021年10月19日 08:24

 タイムリープ・サイコ・ホラー映画『ラストナイト・イン・ソーホー』が2021年12月10日(金)に全国公開される。監督はエドガー・ライト。

■エドガー・ライトの最新作はタイムリープ・サイコ・ホラー

 映画『ラストナイト・イン・ソーホー』は、『ベイビー・ドライバー』のエドガー・ライトの最新作。4年ぶりの新作では、監督が敬愛し、また、『ショーン・オブ・ザ・デッド』『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!』など、過去の作品でも散りばめてきたホラージャンルに挑む。夢と恐怖が“シンクロ”するタイムリープ・サイコ・ホラーだ。

■『ラストナイト・イン・ソーホー』ストーリー

 ファッションデザイナーを夢見るエロイーズは、ロンドンのソーホーにあるデザイン専門学校に入学する。しかし同級生たちとの寮生活に馴染めず、街の片隅で一人暮らしを始めることに。新居のアパートで眠りにつくと、夢の中で60年代のソーホーにいた。そこで歌手を夢見る魅惑的なサンディに出会うと、身体も感覚も彼女とシンクロしていく。

 夢の中の体験が現実にも影響を与え、充実した毎日を送れるようになったエロイーズは、タイムリープを繰り返すようになる。だがある日、夢の中でサンディが殺されるところを目撃してしまう。さらに現実では謎の亡霊が現れ、徐々に精神を蝕まれるエロイーズ。果たして、殺人鬼は一体誰なのか、そして亡霊の目的とは-!?

■登場人物(キャスト)

 エロイーズ(トーマシン・マッケンジー)
ファッションデザイナーを夢見て、田舎町からロンドン・ソーホー地区の専門学校に入学するも、周りに馴染めず慣れない新生活を送る女性。『ジョジョ・ラビット』で脚光を集め、M・ナイト・シャマラン監督最新作『オールド』にも出演する新鋭トーマシン・マッケンジーが務める。

 サンディ(アニャ・テイラー=ジョイ)
エロイーズが夢の中で出会う美しい女性。ネットフリックスオリジナルシリーズ「クイーンズ・ギャンビット」でゴールデングローブ賞ミニシリーズ/テレビムービー部門の主演女優賞を受賞した最注目の若手女優アニャ・テイラー=ジョイが演じる。

■エドガー・ライト ”60年代ロンドンとホラー映画への愛を込めて”

 監督は『ラストナイト・イン・ソーホー』について、「ロンドンの街を深夜に何度も歩き回って夢見たもの。自分が住んでいる現代のロンドンだけでなく、60年代のロンドンにも魅力を感じています。音楽やファッションだけでなく、当時のドラマやサイコ・ホラーというジャンルからもインスピレーションを得たました」とコメント。

 また、タイトルにもなっているロンドンの街・ソーホーについては、「今作の重要な要素の一つ。私が愛し、時に恐れている場所であり、長年に渡って自分の作品に登場させたいと思っていた場所」と語った。

 エドガー・ライト監督の強い思い入れを反映させた『ラストナイト・イン・ソーホー』。現在のロンドンと60年代のロンドン、愛すべき2つの時代を“ホラー”というジャンルでどう描いたのか、是非スクリーンでチェックしたい。

■描きたかったのは“過去を理想化するのは危険”ということ

 映画『ラストナイト・イン・ソーホー』は、第78回ベネチア国際映画祭<アウト・オブ・コンペティション>部門に出品され、ワールドプレミア。その後、トロントでも上映され、「今年最高の音楽映画」「エドガー・ライトらしさを残しながらも全く新しい」「今後10年間で最高のロンドン映画」といった評価を得たという。

エドガー・ライト監督は、『ラストナイト・イン・ソーホー』で描きたかったテーマについて「この映画のテーマは、過去を理想化するのは危険だということです。時が経つに連れ、その時代を知らない人々が当時の良い面ばかりに目を向けるような傾向があると思います。例えば、60年代はファッションやカーナビー・ストリートの時代と言われるようになり、それがオースティン・パワーズの華美な衣装のようなものへと落ちていくわけです。でもよく考えてみると、今現在に起きている悪いことというのは、すべて当時にも起きていたことなのです。」と、作品に込めた想いを語った。

【詳細】
映画『ラストナイト・イン・ソーホー』
公開日:2021年12月10日(金)
監督:エドガー・ライト
脚本:エドガー・ライト クリスティ・ウィルソン=ケアンズ
製作:ティム・ヴィーヴァン、ニラ・パーク
出演:アニャ・テイラー=ジョイ、トーマシン・マッケンジー、マット・スミス、テレンス・スタンプ、マイケル・アジャオ
レイティング:R15
配給:パルコ ユニバーサル映画

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