レーバーデー後の投資には注意が必要?
2021年9月17日 16:40
●今年は下落
毎年、レーバーデー後の株価が注目されている。
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レーバーデーは日本で言えば、新年度にあたり、投資の面でもマインドチェンジになりやすい。
2008年のリーマンショックや、1928年の世界恐慌でのウォール街暴落のきっかけとなる暴落も、9月に起きたことを考えると、警戒される時期である。2001年の9.11同時多発テロも9月だった。
2021年はS&P500、NYダウ共に1週間で2%下落し、上昇傾向に水を差す結果となった。日経平均は上昇を続けているが、レーバーデー後は上昇局面も終わりを迎えるのか?
●レーバーデーとは?
レーバーデーは労働者の日で、 アメリカ連邦政府の祝日となり、毎年9月の第1週月曜日に定められている。日本で言えばメーデーにあたる日だが、アメリカでは3連休ということもあり、夏休み最後の連休としてレジャーや旅行を楽しむ人が多い。
7月の独立記念日と11月のサンクスギビングデーの間の9月の第1月曜日を、レーバーデーと定めるようになった。学生にとっては新しい学年の始まりであり、レーバーデーに向けて生活必需品などが売れる繁忙期でもあり、多くのセールも実施される。
●下落局面へと向かうのか?
毎年、9月のレーバーデー後に下落しているのかと言うと、そういうわけではない。
昨年はアメリカ大統領選挙があり、レーバーデー後に下落する局面もあったが、その後も暴騰を続けていた。大統領選でトランプ氏が負けることがリスクと言われていたが、全く問題はなかった。
今年に関しては、アフガニスタン情勢、ハリケーン「アイダ」、デルタ株、テーパリングと暴落に繋がる要素は多い。
だがどれもある程度は織り込み済みであり、パニックに繋がるような要素と言うわけではない。
レーバーデーは調整の面が強いが、昨年のコロナショックのようなショック相場への移行とはならないだろう。ただ中国リスクもあり、深追いするのも危険な局面で注意が必要である。(記事:森泰隆・記事一覧を見る)