子どもの時に受けたトラウマが残す、人間関係への問題
2021年9月17日 07:26
忘れられない子どもの頃の恐怖体験はないだろうか。私は母親の実家に帰省した時、玩具遊びに盛り上がっていたところを叔母に「うるさい!」と怒鳴られたことが今も忘れられない。大人にとっては些細なことでも、子どもの頃に受けた傷は大人になってから人間不信などの問題を残すこともある。子ども相手に限らず自分より立場の弱い人を相手にする時は、常に自分の態度を見直すようにしたい。
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■なぜ子どもの頃の記憶は残りやすいのか
まず、子どもは親や先生など身近な大人の存在に依存しやすい。子どもの頃は家庭や学校が世界の全てだ。インターネットが普及しても、まだ想像力の乏しい子どもにとってはリアルに会える人間関係の方が把握しやすい。そのため、身近な大人の態度が横柄だと全ての大人がそうであると錯覚しやすいのだ。
■子どもの頃の記憶は大人になってからも影響が残る
子どもは認知の形成時期でもあるので、子どもの頃に作られた認知は大人になってからも維持されやすい。子どもの頃に「大人は怖いもの」という認知が作られると、大人になってからも他者を信用しづらくなる。
他者を信用できないと健全な恋愛ができなかったり、仕事がうまく回せなかったりする。人に相談することも苦手なので、悩みがあっても自分一人で抱え込んでしまうこともある。こういったことは、子どもの頃の怖い体験から生まれた認知の歪みが影響していることが多い。
■立場の弱い人にトラウマを残す人たち
子どもに限らず立場の弱い相手に対して強い態度を取ってしまう人は多い。店員や部下など、その場で反撃することができないと分かっている相手を、自分の力を誇示するために利用する。反撃できない状況で威圧的な態度を取られた相手は、大人であってもトラウマを残すことがある。
■威圧的な態度を取る人は信用されない
威圧的な態度を取る人は、相手が反撃できないと安心しきっているかもしれないが、実際はそうとも限らない。相手が子どもであっても、周囲で見ている人は相応の評価をするだろうし、自分の子どもであれば大人になった時に立場は逆転する。威圧的な態度は相手に大きな傷を残すだけでなく、自分の立場も危うくすることを忘れないようにしたい。(記事:双風サキ・記事一覧を見る)